(※写真はイメージです/PIXTA)

共働き世帯では、子どもの学校や保育園が休みの日にも、親が仕事を休めるとは限りません。そんなとき、祖父母に子どもを預かってもらう家庭もあるでしょう。身近に頼れる家族がいることは心強いものですが、預かる側にも日々の予定や体力的な事情があります。頼みごとが重なるうちに、親子の間で負担の感じ方にずれが生じることもあるようです。

「私にも予定があるのよ」母が初めて伝えた本音

「今日、2人を預かるのは難しいわ」

 

和子さんがそう伝えると、美咲さんは驚きました。

 

「えっ、昨日はいいって言ってたよね?」

 

「昨日も予定よりずっと長かったでしょう。夕飯まで作ることになるなんて聞いてなかったし、今日は体が疲れているの」

 

美咲さんはしばらく黙っていました。

 

「でも、私たちも仕事なんだよ。急に言われても困るよ」

 

その言葉に、和子さんは思わず声を強めました。

 

「私だって困っているのよ。昨日だって、あなたが仕事だからって、今日の予定を断ったんだから」

 

美咲さんは、母が友人との約束を取り消していたことを知らなかったそうです。

 

内閣府『令和5年度 高齢者の住宅と生活環境に関する調査』によると、65歳以上の人が日常生活で家族や知人から頼られる内容として、「家事」を挙げた人は35.9%、「子や孫の世話」は26.0%でした。

 

祖父母が孫の世話を担うことは珍しくありません。ただし、この調査は頼られる内容を尋ねたものであり、負担の程度を示す数字ではありません。

 

和子さんも、孫を預かること自体をやめたいわけではありませんでした。

 

「2人と過ごすのは楽しいの。でも、急に時間が延びたり、予定を変えたりするのが続くと、私も疲れるのよ」

 

美咲さんは「そんなに負担になっていると思わなかった」と話しました。

 

その日は夫婦で職場に事情を説明し、美咲さんの夫が午後の勤務開始を遅らせることに。午前中は美咲さんが子どもたちを見て、午後からは夫が家で過ごしました。

 

後日、親子で改めて話し合いました。

 

和子さんは、預かれるのは原則として月2回まで、時間は事前に決めること、延長が必要になった場合は必ず確認してほしいと伝えました。

 

「予定がある日は断るから、そのときは別の方法を考えてね」

 

美咲さん夫婦も、自治体のファミリー・サポート・センターなど、祖母以外に利用できる支援を調べ始めています。利用できる日時や条件は地域によって異なるため、勤務予定に合うか確認することにしました。

 

「今までは母に頼めば大丈夫だと思っていた。甘えていたんだと思う」

 

美咲さんからそう言われ、和子さんも少し気持ちが軽くなったそうです。

 

次の連休には、友人と日帰り旅行に出かける予定を入れました。

 

「孫に会うのは楽しみです。でも、自分の時間も大事にしたいんです」

 

家族による育児の支援は、仕事と子育てを両立するうえで大きな助けになります。一方、祖父母の体力や予定は年齢や生活状況によって異なります。預かる頻度や時間、急な変更への対応をあらかじめ話し合い、家族以外の支援も組み合わせることが、無理のない協力関係につながるでしょう。

 

【関連記事】

■月20万円もらえるはずが…45歳・サラリーマン「ねんきん定期便」に抱いた違和感。「年金ルール」知らずにそのまま20年…65歳で受け取ることになる年金額に唖然「何かの間違いでは?」

 

■「銀行員の助言どおり、祖母から年100万円ずつ生前贈与を受けました」→税務調査官「これは贈与になりません」…否認されないための4つのポイント【税理士が解説】

 

■親が「総額3,000万円」を子・孫の口座にこっそり貯金…家族も知らないのに「税務署」には“バレる”ワケ【税理士が解説】

 

 

 

 

人気記事ランキング

  • デイリー
  • 週間
  • 月間

メルマガ会員登録者の
ご案内

メルマガ会員限定記事をお読みいただける他、新着記事の一覧をメールで配信。カメハメハ倶楽部主催の各種セミナー案内等、知的武装をし、行動するための情報を厳選してお届けします。

メルマガ登録
会員向けセミナーの一覧