総務省の『令和7年地方公務員給与実態調査』によると、地方公務員(一般行政職)の平均給与は41万3,968円、全職種の平均は42万8,589円でした。今回は地方自治体のリーダーである、市区町村長の給与についてみていきます。
全国1,740市区町村長「給与ランキング」…月収〈159万円〉と〈38万円〉の衝撃格差。横浜市がトップの一方で「身を切る改革」が手放しで喜べない理由

給与削減の要因と自治体経営における課題

規模によって明確に分かれている市区町村長の給与ですが、条例上の金額が満額支給されているケースは減少傾向にあるようです。

 

給与削減が行われる要因は、大きく分けて4つあります。

 

まず、財政再建を目的とした削減です。財政再生団体となった北海道夕張市では、当時の市長が給与を約70%削減し、月給を約25万円にまで抑えました。また、大阪府泉佐野市や河内長野市でも、財政健全化を優先するために20〜50%の削減が継続されています。

 

次に、行政ミスや職員の不祥事に対する責任の明確化を目的とした、期間を限定した削減。さらに新型コロナウイルス対策など、突発的な財源確保が必要となった際に行われる措置です。これらは神奈川県横浜市や群馬県太田市などで実施されました。

 

最後は、特定の政治姿勢に基づく恒常的な削減です。前述の政令指定都市のなかで、首長の給与が月収100万円未満だった「堺市」(83万3,000円)と「名古屋市」(50万0,000円)はいずれも、市長自身が「身を切る改革」や「市民感覚」を重視し、条例による特例で給与を大幅に削減しています。

 

こうした削減措置は、住民の負担感に寄り添う姿勢を示す一方で、報酬が職責やリスクに対して著しく低水準となった場合、民間企業等からの多様な人材登用を妨げる要因になり得ます。市区町村長の給与実態を読み解くうえでは、単なる金額の比較だけでなく、各自治体が置かれた財政状況と、リーダーに求める対価としての妥当性を多角的に検討することが重要です。

 

 

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