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早期退職と親の介護が重なった「運命の決断」
「悩む暇もなく、スッパリ会社を辞める決断をしました」
Yさん(58歳)は、52歳のときに長年勤めた会社を退職し、実家で暮らす両親のサポートをするため、実家近くの賃貸マンションへ転居する生活を選びました。
父親が倒れて介護の手助けが必要になった時期と、会社で希望退職の募集がかかった時期が重なったというYさん。一般的に「親のサポートを理由とした退職」と聞くと、その後の生活困窮や共倒れといった悲惨なイメージがつきまといます。仕事との両立に疲れ果て、心身ともにすり減ってしまうケースも少なくありません。
しかし、Yさんの場合は少し事情が違いました。
「当時の私には、退職時に約3,800万円の蓄えがありました。それに加えて、会社の早期退職優遇制度を利用したことで、2,000万円もの割増退職金が出たんです」
十分な蓄えと退職金があったからこそ、「これなら当面は働かなくても生きていける」と強気の決断ができ、万全の資金繰りで親のサポート生活をスタートさせました。
「働きながらの介護やサポートは、肉体的にも精神的にも限界があると思います。まとまったお金を持ちながら、親の面倒を見つつ自分のペースで生活する道を選んだのは、結果的に大正解でした」
その後、両親を無事に施設へ入居させ、穏やかに見送ったYさん。現在は趣味の釣りを楽しむために海沿いの中古マンションを購入し、誰にも縛られない自由な日々を満喫しています。
コツコツ続けた投資で「資産1.3億円」を築き、盤石な老後生活へ
「退職前からずっと、株式投資をコツコツと続けてきました。今では税引き後の配当収入だけで、年間約280万円あります」
親のサポートという大きなライフイベントを無事に乗り越えられた背景には、Yさんが現役時代から徹底して行ってきた「資産運用」の存在がありました。この配当収入があるおかげで、元本を大きく減らすことなく日々の生活費を賄うことができており、盤石な生活を送っています。
「マンションを購入したあとでも、手持ちの金融資産は含み益を合わせて1.3億円を超えています。もし将来、何かあっても対応できる額です」
金銭的な不安が一切ないYさんは、これからの長い老後を見据えています。資産には余裕があるため、公的年金を急いで受け取る必要はないと語ります。
「受給開始を70歳まで繰り下げて、もらえる年金を大幅に増やそうと考えています」
親のために早期退職を選んだYさんは、ぬかりない準備によってお金に縛られない老後を手に入れていたのです。