(※写真はイメージです/PIXTA)
止まった時計を動かすのは自分自身
「これほど円安が進んでいるのに、いまから海外資産を買うのは高値つかみではないか?」そんな迷いもあるでしょう。しかし、投資において最大の武器は「タイミング」ではなく「時間」なのです。その理由は2つあります。
「時間の複利」は為替差損を上回るから
数パーセントの為替の変動を待って1年、2年と先延ばしにするよりも、いますぐ始めて運用期間を長く確保するほうが、最終的な資産形成に与える恩恵は、はるかに大きくなります。
「積み立て」がリスクを平準化するから
一度に大金を投じるのではなく、毎月定額を積み立てる分散投資なら、円安のときは少なく、円高のときは多く買うことで、「買い付け価格」が自動的に平均化されます。つまり、開始時の為替水準を過度に恐れなくてもよいのです。ここで大切なのは一喜一憂しないこと。新NISAやiDeCoによる積立投資は、10年、20年という長期スパンで考えるものです。円高の時期は『安くたくさん買えるチャンス』と捉え、投資を継続することで、将来的に為替がどちらに振れても動じない、強固な資産形成が可能になるでしょう。
「投資の最大の失敗は、なにもしなかったことだ」そんな言葉もあります。歪みはじめた老後のパズルを修正できるのは、今日動き出すあなた自身だけ。中島さんは面談のあと、思い切って愛車のレクサスを売却し、新NISAの口座を開設しました。
昨今盛んに叫ばれている「自助努力」という言葉は、突き放されたようで、少し寂しく響くかもしれません。しかし、それは「国が用意した有利な仕組みを、自由に使いこなせるチャンス」でもあります。1990年代から給与が変わらない日本で、私たちが唯一コントロールできるのは「資産の置き場所」と「支出の質」だけです。「もっと早く始めていれば」という思いは、裏を返せば、いまが一番の始めどきであるというサイン。その気づきを大切に、今日から少しずつ準備を始めてみませんか。数年後のあなたは、きっと「あのとき、始めてよかった」と微笑んでいるはずです。
〈参考〉
厚生労働省の就労条件総合調査
https://www.e-stat.go.jp/index.php/stat-search/files?page=1&bunya_l=03&toukei=00450099&tstat=000001014004
金融庁 つみたてシミュレーター
https://www.fsa.go.jp/policy/nisa2/tsumitate-simulator/
金融庁 NISAを利用する皆さまへ
https://www.fsa.go.jp/policy/nisa2/about/nisa2024/slide_202406.pdf
藤原 洋子
FP dream
代表FP