(※写真はイメージです/PIXTA)
都内の中古マンションが「億ション」化し、購入者の予算が追いつかない
株式会社LIFULL/LIFULL HOME'Sによると、2020年から2025年(1月~11月)の5年間で、掲載されている物件の平均面積は68.39m2から64.70m2へ、約3.69m2縮小。でも、問い合わせが多い物件は、66.86m2から60.32m2へと、6.54m2も縮小しているといいます。
6.54m2は畳で言うと約4畳分。たった5年で、一部屋分の広さが無くなった計算です。掲載物件より、問い合わせが多い物件のほうが縮小幅が大きいということは、物件価格の上昇以上に、購入者の予算が厳しいってことを示しています。
この背景には、やはり物件価格の高騰があります。首都圏の中古マンション平均掲載価格は、この5年でなんと66.7%も上昇。金額にすると3,319万円も上がっています。特に今年は23.2%(1,565万円)もアップしていて、急上昇しています。
東京23区だけ見ると、ファミリー向け中古マンションの平均掲載価格は1億822万円で過去最高。「億ション」はもう特別なものではなく、普通の価格になりつつあります。
購入検討者が問い合わせた物件の平均価格は、6,214万円。前年比6.7%(392万円)のアップです。掲載価格は23.2%増加に対し、予算の増加幅は6.7%。広さを妥協せざるを得ない状況になっているのです。
予算が決まっている以上、価格が上がれば何かを諦めないと…。駅からの距離や築年数も大事ですが、生活に直結する広さを削り、何とか予算内に収めようとしている人が多いようです。