「部下のモチベーションが低い」「キャリアに悩んでいる」「チーム内で対立が起きている」……こうした職場のあらゆる問題を解決する鍵が、未来から逆算する「コーチング思考」です。コーチング思考とは、未来から逆算して現在地点を確認し、行動を合理的に積み重ねていく方法です。本記事では、尾澤まりこ氏の著書『1ON1に悩む管理職必須スキル コーチング思考』(ごきげんビジネス出版)より、1ON1でのキャリア相談からチームビルディングまで、コーチング思考を個人やチームの目標設定に活かす具体的な5つの活用場面を解説します。
「どんな仕事をしたいかわからない」「自分の強みがわからない」1ON1で相談してきた部下…上司がしてはいけない〈NGな問いかけ〉 (※写真はイメージです/PIXTA)

4.対立(コンフリクト)の解消

現在あるプロジェクトが進行中です。そのなかのチームメンバーCさんとDさんがプロジェクトの進行方法について対立しています。

 

チームリーダーはCさんとDさんとまずはコーチング思考を使いながら個別に対話し、各自の立場やいま抱いている感情を理解します。その後、両者を対話させ、共通の利益を見つけ、協力的な解決策を見つけるプロセスをサポートします。

 

5.チームビルディング

ある部署が新規事業立ち上げのために新しく結成されました。

 

不確実性の高い事業であればあるほど、チームメンバーはお互いの力を合わせ、協力と信頼を築く必要があります。プロジェクトマネージャーであるEさんは、コーチング思考を用いることで、チームにおける共通のビジョンを共有し、各メンバーの強みと役割を明確にします。メンバーはお互いの期待を共有し、チーム内でのコミュニケーションや協力に焦点を当てた行動プランを作成します。

 

これらの事例は、コーチング思考が多くの場面で役立つことを示しています。コーチング思考は、個人やチームの成長、問題解決、対人関係の改善、目標達成のプロセスをサポートし、より効果的なコミュニケーションと自己認識を促進します。そのため、多くのプロフェッショナルや組織がコーチング思考を活用しているのです。

 

●まとめ

コーチング思考の活用場面は、個人の目標設定だけでなく、チームの目標設定にも活用できます。

 

 

尾澤 まりこ

合同会社ミライの芽 代表

 

※本記事は『1ON1に悩む管理職必須スキル コーチング思考』(ごきげんビジネス出版)の一部を抜粋し、THE GOLD ONLINE編集部が本文を一部改変しております。