(※写真はイメージです/PIXTA)
再び、病院から通勤する日々へ
高蔵さんは胃がんの時同様、「夜中に呼ばれて行くよりは泊まったほうが楽だ」と考え、母親の病室から通勤することに。仕事が終わったら、一旦帰宅してシャワーだけ浴び、病室で寝るという生活を3日間続けた。
「病院なんだから、私が泊まらず任せるということもできたと思いますが、認知症で物事に対して不安の大きい母のケアをできるだけ手厚くしてあげたいなと思ったので泊まりました。病院の都合で個室にしてくれたため、個室代はかからなかったのですが、私が泊まった簡易ベッドと布団代で1日300円の支払いがありました。母は、私が仕事に行っている間も、何度も着替えて帰ろうとしたみたいですが、病院のテレビや私が持っていったiPadは多少、母の気を紛らわすことに貢献したようです」
旦木 瑞穂
ノンフィクションライター/グラフィックデザイナー