(※写真はイメージです/PIXTA)
介護の現実に向き合う夏 お盆帰省で高まる施設への関心
久しぶりに会った親の背中が、なんだか小さく見えた。お盆の帰省で、ふとそんな風に感じたことはありませんか? 足取りがおぼつかなくなっていたり、会話のテンポが少しずれたり。遠い未来の話だと思っていた「親の介護」が、急に現実味を帯びてくる瞬間です。
「施設に入るには、きっと莫大なお金がかかる……」そんな不安から、最初の一歩を踏み出せずにいる人も多いかもしれません。そんななか、ひとつの道しるべとなるような調査結果が、
そんななか、株式会社LIFULL senior/LIFULL 介護が、ひとつの道しるべとなるような調査結果を発表しました。入居一時金100万円以下、月額費用15万円以下の施設を「低価格プラン」と定義し、その施設数を都道府県別、さらに東京都・大阪府では市区別にまとめたランキングです。
まず全国ランキングを見ると、大阪府が338件と、2位以下を大きく引き離してトップに立っています。2位の福岡県(128件)、3位の北海道(119件)と比べても、その多さは際立っています。
【低価格プランをもつ介護施設数が多い都道府県】
1位「大阪府」338件
2位「福岡県」128件
3位「北海道」119件
4位「神奈川県」107件
5位「埼玉県」105件
6位「兵庫県」87件
7位「愛知県」86件
8位「静岡県」80件
9位「東京都」74件
10位「千葉県」63件
興味深いのは、こうした地域がいずれも65歳以上の一人暮らしの割合(独居率)が、全国平均(20.5%)を上回っているという点です。大阪府は25.8%、福岡県と北海道は22.4%と、単身で暮らす高齢者が多いことが分かります。一人暮らしの増加に伴って地域での介護ニーズが高まり、それに応える形で施設の供給が進んできたという構図が見えてきます。また、地価や物価の違いも施設価格に影響しているようです。