大学生活は、学業に励み、友人との交流を深め、将来への準備を進める貴重な期間です。しかし、本来の目的から外れてしまうと、学生本人だけでなく、家計を支える保護者にとっても頭の痛い問題が起こり得ます。本記事ではAさんの事例とともに、我が子の大学進学で起こり得るトラブルについて、FP1級の川淵ゆかり氏が解説します。
大バカ野郎!年収400万円の53歳会社員父、東京私大に通う息子が“大企業・就職内定”で大喜び→半年後、号泣する息子から電話が…。「まさかのひと言」に大激怒【FPが解説】 (※写真はイメージです/PIXTA)

我が子が万が一留年してしまったら

ほとんどの方が教育資金設計をする場合、留年することなど考えることはありません。ですが、留年してしまうと通常の学費に加えて追加の授業料や教材費がかかってしまいます。結果、家計に負担がかかってしまい、最悪の場合は在学が難しくなるリスクもあります。

 

また、留年して就職が遅れることで、本来得られるはずの収入が得られなくなるため、将来の計画にも影響をおよぼす可能性も想定できるでしょう。学費支払いの分割や延納制度学費を一度に支払うのが難しい場合、分割払い制度や延納制度を活用することができます。

 

・分割払い制度:学費を数回に分けて支払うことができる制度
・延納制度:支払期限を延長してもらうことができる制度

 

これらの制度の利用は、大学の教務課で相談・確認してみましょう。万が一の留年を考え、大学進学を決定する場合は、「留年しても家計に余裕があるか」「在学中に父親の収入ダウンなど起こることはないか」といった点を考えておく必要があります。

 

なお、人生の三大資金は教育資金のほかに住宅資金、老後資金があります。子どもにお金をかけすぎて、住宅ローンが払えなくなったり、老後の生活に影響が出たりといったことのないよう、早いうちから考えておく必要があります。


 

川淵 ゆかり

川淵ゆかり事務所

代表