NISAの「つみたて投資枠」と「成長投資枠」2つの枠をどう使い倒す?【投資のプロの助言】

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NISAの「つみたて投資枠」と「成長投資枠」2つの枠をどう使い倒す?【投資のプロの助言】
(※画像はイメージです/PIXTA)

本連載『GeekなNISA』では、NISAを最大限に活用するための考え方を紹介しています。単にNISAを利用するのではなく、「せっかく使うなら、とことん使い倒そう」という姿勢でお届けしているシリーズです。第7回となる今回は、NISA制度の柱ともいえる「つみたて投資枠」と「成長投資枠」、この2つの“枠”の使い方について考えてみたいと思います。(ところで普通、NISAの解説記事といえば「枠」の説明は第1回の記事に書かれていても不思議じゃないですが、そうではないところが『GeekなNISA』っぽいですね)。

自由度の高い成長投資枠は温存したい

ここまでの内容を整理すると、NISAで優先して使うべきはつみたて投資枠だということが見えてきます。

 

成長投資枠の魅力は、なによりも購入できる商品が幅広く、年間で使える非課税枠もつみたて投資枠の2倍あるという点です。さらに購入方法にも制限がなく、自由度は高いです。一方で、生涯で投資可能な金額はつみたて投資枠に劣ります。

 

長期にわたって投資を続けていれば、経済環境に対する見通しや投資戦略を変えたくなることは当然あります。また、人それぞれのリスク許容度も、ライフイベントによって大きく変わるものです。そうした変化に備える意味でも、柔軟に使える「自由度の高い枠」は、なるべく温存しておきたいところです。

 

踏み込んでいえば、年間120万円以上の投資を行わないのであれば、成長投資枠は基本的に使わなくても差し支えありません。もちろん、成長投資枠でしか購入できない商品をポートフォリオに組み入れたい場合は例外です。

 

ただ、そのような商品がポートフォリオ全体の3分の1以上を占める(/占めなければならない)というケースは、かなり珍しく、ポートフォリオのコア部分はつみたて投資枠の対象商品で構築できると考えられるため、まずは前提としてつみたて投資枠から使っていくことがいいでしょう。

つみたて投資枠をさらに使い倒すには

さて、つみたて投資枠をなるべく優先的に活用したいという前提に立つと、次に考えるべきは「その枠をさらにどう有効に使うか」です。

 

積立投資という行為そのものには、資産運用におけるリスクを直接的に低減させる効果はない——この点は前回の記事でもお伝えしました。

 

ただし、精神的なリスク許容度がある程度あり、かつ安定した収入のある投資家にとっては、積立投資を行うことで家計全体の資産配分、すなわち「リスク性資産と現金のバランス」を一定に保ちやすくなるという利点があります。

 

言い換えれば、せっかくバランスよく味付けしたスープに、あとからどんどん水を継ぎ足してしまう——そんな状態を防ぐのが、積立投資の本質的な意義です。

 

この本質的な利点を活用することを前提に、いかにつみたて投資枠を有効に活用できるかを考えてみましょう。

 

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