(※写真はイメージです/PIXTA)

不動産投資における収益性を判断する指標として、レンタブル比があります。レンタブル比は住宅投資ではあまり重視されない指標ではありますが、不動産投資に関する基礎的な知識となるため、しっかりと基本的な意義・計算方法を理解しておきましょう。本コラムでは、レンタブル比の計算方法、計算例、目安のほか、レンタブル比率が高い・低い場合のメリットおよびデメリット、レンタブル比以外の指標について解説します。

レンタブル比は不動産投資で見るべき指標?

(画像:PIXTA)
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レンタブル比は、不動産投資の収益性を評価するうえで重要な指標のひとつです。しかし、単純にレンタブル比が高いほど良いと考えるのではなく、物件の立地やターゲット層、市場環境を考慮しながら、適切なバランスを取ることが大切です。

 

レンタブル比が高いほど賃貸可能な面積が広くなり、理論上は賃料収入を最大化できる可能性が高くなるため、不動産投資初心者の方にとっては高いレンタブル比を持つ物件が魅力的に映るかもしれません。

 

確かに都市部のオフィスビルや商業施設では、ある程度レンタブル比を意識することが求められます。しかし高級マンションなどでは、共用部分の充実度が入居者の満足度や賃料設定に影響を与えるため、レンタブル比が低いほうが高い賃料を設定できるケースもあり得ます。

 

住宅投資ではレンタブル比よりも「利回り」「空室率」「建物管理費」などの指標のほうがより重要と言われています。利回りが低ければ、いくらレンタブル比が高くても十分な収益が得られない可能性がありますし、空室率が高いエリアでは、そもそも入居者が確保できずに賃料収入が安定しないリスクもあります。

 

このように、レンタブル比は不動産投資において参考になる指標のひとつではありますが、住宅投資においては最優先で考えるべきものとはいえません。投資判断を行う際には、ほかの重要な指標とあわせて総合的に分析することが重要です。
 

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