(※写真はイメージです/PIXTA)

私道は公共の用に供される公共物である一方で、土地所有者の所有物でもあるため、所有者がさまざまな負担を受けなければなりません。そのため不動産投資の観点からは「私道負担のある土地はやめとけ」と評価されることもあります。本コラムでは、私道負担の意義や固定資産税の扱い、メリット・デメリットのほか、私道負担のある土地を購入する際の注意点を具体的に解説します。

私道負担にはメリットも

私道負担にはデメリットがある一方で、不動産投資の観点からも注目すべきメリットもあります。以下からは、私道負担に関する主なメリットを3つ紹介します。

 

相場よりも安く購入できることが多い

私道負担がある土地は、一般的な土地と比べて利用に制限がかかるため、価格を抑えられる傾向にあります。そのため予算を抑えて土地を購入したい人にとって、私道負担のある土地を購入することは大きなメリットとなるでしょう。

 

また、価格が安い分、建築コストやリフォーム費用に予算を回せるという利点もあります。特に土地購入と建築費用をトータルで考える場合、私道負担のある土地を選ぶことで、コストを最適化できる可能性があります。

 

交通量が少なく静か

私道は公道と異なり、一般の車両が頻繁に通行することが少ないため、比較的静かな環境を期待できます。騒音や振動の影響が少なく、落ち着いた住環境を実現できることから、特に子育て世帯や静かな生活を求める人にとっては大きなメリットとなるでしょう。

 

また、私道は通行する車両のスピードも抑えられることが多いため、安全性が高いという特徴もあります。車庫入れの際にも、急いで動く必要がなく、ゆっくりと落ち着いて操作できるのも利点の一つです。

 

私道部分も含めて売却益が得られる

私道負担のある土地を売却する際には、所有者の権利によって私道部分も含めて売却することが可能です。私道とだけ接している土地については、私道とセットになってはじめて土地の価格を正当に評価できるため、私道部分も含めた売却益を得ることになります。

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