NISAで人気の「オルカン」「全米株式」の意味と、その先にある選択肢

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株式会社sustenキャピタル・マネジメント
NISAで人気の「オルカン」「全米株式」の意味と、その先にある選択肢
※画像はイメージです/PIXTA

本連載『GeekなNISA』ではNISAを最大限活用するための知識・考え方をお伝えしてきましたが、前回は含み益を拡大させる手法としてパッシブ投資についてご紹介しました。その結論として、「(理論上は)すべての資産を時価総額比率で保有することがもっとも効率が高い」ということ、そして理論上の究極のパッシブ投資では上場株式だけでなく、債券や不動産など、投資可能なすべての資産を保有すべきということをお伝えしました。一方、NISAの人気商品を見ると、「オルカン」と呼ばれる全世界(オールカントリー)の上場株式に投資するインデックスファンドや、S&P500指数に連動する米国株式インデックスファンドが特に注目を集めています。これらも一般的にはパッシブ投資に分類されますが、本連載で説明している究極のパッシブ投資とはどこが異なるのでしょうか。株式会社sustenキャピタル・マネジメント 代表取締役/最高経営責任者(CEO)の岡野大氏が解説します。
※本記事で使用している「オルカン」は「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」に係る三菱UFJアセットマネジメントの登録商標です。

レバレッジファンドには注意

パワー系投信のコンセプトから、レバレッジファンドを連想する方もいるかもしれませんが、この2つは似て非なるものです。ご注意ください。

 

レバレッジファンドの活用は諸刃の剣です。NISAではレバレッジファンドを購入できないため本連載での詳細な解説は控えますが、特に現在の米国のような高金利かつ株式バリュエーションの高い環境では、レバレッジファンドは長期投資に適さない特徴が顕著になります。

 

具体的な例を挙げると、金利が4%、市場平均の株式リターンの期待値が8%(金利+4%)、市場平均の変動リスクが18%程度の場合、レバレッジ比率が1.2倍を超えると、それ以降はレバレッジを掛けるほど長期のリターンが減少していく可能性があります。

 

リスクが増加するにもかかわらず期待リターンが低下するのでは本末転倒です。レバレッジファンドは、その特性を十分理解したうえで、用法と用量を見極めて慎重に活用すべきでしょう。

 

 

岡野 大

株式会社sustenキャピタル・マネジメント

代表取締役/最高経営責任者 CEO