新年度もそろそろみえてきたころ。異動が決まり、バタバタしている人も多いのでは。たださまざまな人が働く会社では、疑問符が残る人事異動も珍しくありません。ときに会社への不信感へと変わることもあるようです。
なんでお前が上司なんだよ!月収45万円・大手IT会社勤務の〈36歳サラリーマン〉、トラブルメーカーの〈45歳新課長〉に呆然。「まさかの人事異動」に下した決断 (※写真はイメージです/PIXTA)

新しく就任した課長に振り回される部下たち

大手IT企業で働く竹内拓也さん(仮名・36歳)。最近の職場の混乱ぶりについて「カオスです」とひと言。

 

――新しい課長の佐藤さん(仮名・45歳)は、むしろトラブルメーカーとして知られていたんです。それなのに、なぜか上からの評価は高くて……課長としてうちにやってきたんですが、就任が決まったときから不安で

 

その不安はすぐに確信に変わりました。さかのぼること就任初日。第一声は「とりあえず、みんな、自由にやってみて」。一瞬、沈黙がおりました。「自由って何?」と誰もがその言葉の意図を探っていたといいます。やがてその意味を嫌というほど理解することになりました。

 

――何かにつけて「自由にやったらいいよ」「いい感じにまとめておいて」というんです。「みんなプロなんだから、細かい指示なんて必要ないでしょ。自由にやって、いい感じにまとめてくれたらそれでいいからさ」と。そんな曖昧な指示で、私たちは右往左往するしかないんです

 

ゴールの見えない仕事をさせられる部下たちは、次第に疲弊していったといいます。また会議でも「みんな自由に意見を出して」というだけで、議論は延々と続く……時間だけが奪われ、結論はいつまでも出ることはないといいます。さらに 「せっかくだから、今度のプレゼン資料に手書きのイラストを入れたらどうかな?」などと、非効率極まりない指示を突然出すことも。思いつきの指示で無駄なタスクを乱発。部下たちはその都度振り回されるばかりだとか。

 

自由に仕事をしてもらい、成果が出たら部下を褒めたたえる……それであればまだよいのですが、たとえば苦労して仕上げた企画は佐藤課長の名前で上層部へと渡り、評価はすべて自分のものに。一方でプロジェクトで問題が発生したら、「俺は自由にやっていいっていっただけ。決めたのは君たちだから」と責任を回避。竹内さんたちのストレスもマックスに達したといいます。

 

【部下を疲れさせる上司の特徴】

1位「指示があいまい」…21.2%

2位「一貫性がない」…19.8%

3位「仕事をしない」…19.2%

4位「感情を表に出す」…18.8%

5位「部下を認めない」…11.4%

6位「威圧的言動」…9.4%

7位「細かい」…7.8%

8位「話が長い」…4.8%

9位「責任逃れをする」…4.6%

10位「プレッシャーをかけてくる」…4.2%

※出所:株式会社エミリス