
義母、嫁のやることなすこと気に入らず、微妙な音量で愚痴や嫌味
井上真由美さん(仮名・56歳)。家族は夫(59歳)、義母(82歳)の3人暮らし。2人の息子は、社会人になったのを機に独り立ちしました。夫と結婚して30年。結婚当初から義親と同居しています。
【配偶者の親との同居関係】
■配偶者の親と同居…6.0%
・両親と同居…2.0%
・父親と同居…0.6%
・母親と同居…3.4%
■妻の親と同居する夫…3.2%
・両親と同居…1.0%
・父親と同居…0.3%
・母親と同居…1.8%
■夫の親と同居する妻…8.7%
・両親と同居…2.9%
・父親と同居…0.8%
・母親と同居…5.0%
出所:国立社会保障・人口問題研究所『2019年社会保障・人口問題基本調査』
義父は10年前に他界。井上さんにとって、義母との間にいるクッション的な存在でした。ここからの10年が、本当に辛かったといいます。
――仲が悪いわけでもないけれど、良いわけでもない。でも、やっぱり姑としては嫁にやることなすこと、気になるじゃないですか。聞こえるか、聞こえないか、微妙なボリュームで愚痴や嫌味が聞こえてくるんですよ。それがたまらなく嫌でした
家事に対して「もっときちんとやってほしい」、料理に対して「私のほうが美味しい」、井上さんの服装に関して「もっときちんとした格好をしたほうが」、夫に何かお願い事をすれば「もっと自立しなさい」、家庭のルールに対して「私たち家族は違うやり方なのに」……いちいち心をざわつかせる言葉が聞こえてくるのですから、たまったものではなかったといいます。
そんな義母親との関係に変化がみられたのは、足腰がだいぶおぼつかなくなってきた義母のために、リフォームするかどうかの話し合いがもたれたときのこと。ここをバリアフリーに、あそこをバリアフリーと要望を出し、出てきた見積りが500万円。前回のリフォームから30年近く経ち、屋根や壁も直さないといけないと話していた矢先。すべて行うとなると、700万~800万円もの大金が必要となります。