75歳・交通誘導バイトの男性…現役時代の後悔
年末になるとなぜか増える道路工事。そこで交通誘導のアルバイトをする佐々木浩一さん(仮名・75歳)。
――やっぱり寒さがこたえる。どんなに着込んでも、仕事が終わったころには、指先の感覚はなくなっているよ
交通誘導のアルバイトはいつでもあるわけではなく、今は稼ぎどきだという佐々木さん。日給1万2,000円弱。時給に換算すると1,480円。この時期は1ヵ月で24万円を下回るくらいの給与になるとか。手取りにすると18万円くらいでしょうか。それと年金を合わせると、結構な金額になるのでは?
――年金なんて、月に5万円もいかないくらいだからさ。俺、働かないと生きていけないの
高校を卒業してから、いくつか仕事を変えてきたという佐々木さん。今思えば後悔でしかないというのが、20年近く働いていた会社で厚生年金に未加入だったこと。「昔はそういうの緩かったんだよ。年金への意識も低かったから、自分で確認することもなかった。いまさらびっくりだよ」と佐々木さん。きちんと年金保険料を払っていたつもりでいましたが、年金を受け取る段階になって初めて知る事実だったといいます。
――きちんと給与明細とか見ていたら気が付いたかな……まあ、すでにその会社もないし、国が助けてくれるわけでもないし。どうしようもないよ
厚生労働省『令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況』によると、厚生年金受給者の平均月受給額は、併給の国民年金合わせて14万6,429円。その分布をみていくと、下位25%が「10万~11万円未満」、下位10%が「月8万~月9万円未満」。佐々木さんのように、厚生年金を受け取りながらも「月5万円未満」というのは、わずか1.87%。全体からみても、相当「低年金」といえるでしょう。
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