実家でひとり暮らしの60代の母…長男の不安
――うちの母は、本当にお人好しで……いつか取り返しのつかないことに巻き込まれるんじゃないかとひやひやしています
長野大輔さん(仮名・43歳)が心配するのは、母・美恵子さん(仮名・68歳)。10年前に父(美恵子さんの夫)が亡くなり、以来、実家でひとり暮らしをしています。
高齢者のひとり暮らしは何かと心配事が募ります。大輔さん曰く、「母はあまりにお人よし。人を疑う意識が薄く、すぐに他人の言うことを信じてしまう」のだとか。最近もこんなエピソード。
――お盆に帰省したとき、「最近はどう?」と、取り留めのない話をするじゃないですか。すると「生活が苦しくて苦しくて」「お金がない、お金がない」と言うんですよ。母は毎月15万円ほどの年金をもらっています。余裕があるとはいえないけれど、困るほどではないと思っていました
そこで生活が苦しいという理由を根ほり葉ほり聞いていくと、とんでもない事実が発覚しました。
――友人の子どもが保険会社に勤めているみたいなんですが、「ノルマがキツイみたいで……美恵子さんも協力してくれないかな」と頼まれたそうです。これ、普通であればやんわり断るやつですよね
人のいい美恵子さん、「人が困っているのに、ほっとけない」と保険に加入。それにより月3万円強の出費増となったといいます。月15万円の年金。実際の手取りは12万~13万円ほどでしょうか。そこから毎月3万円引かれてたら……生活が苦しくなるはずです。
「目を覚ませよ、おふくろ!」と一喝した大輔さん。それでも美恵子さんは「でもイイ保険だと言ってたよ」と友人の子をかばいます。資料を読む限り母には必要のない保険。そこで大輔さんが解約の手続きをサポートし、無事、美恵子さんの生活苦は解消されることになったといいます。
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