国民年金保険料を滞納…色付き封筒で警告が繰り返され
「滞納」の話をもうひとつ。国民年金保険料。令和6年度は月1万6,980円です。
そんな年金保険料を滞納して冷や汗をかいたのが、転職先が決めていない状態で会社を退職したという山本隆さん(仮名・38歳)。とりあえず生活していかなければならないので、デリバリー代行業で食いつないだといいます。月収は月によって増減はあるものの、月40万円ほど。自由業だからでしょうか。ストレスフリーの環境のため、転職活動をしなければという考えはなくなり、「一生、この仕事でいいかな」と思い始めていたといいます。
会社員時代、年金保険料は給料から天引きだったからでしょうか、意図せずに年金保険料は滞納状態に。ライフラインはすべて銀行口座からの引き落としだったので、生活に何ら支障がなかったことも滞納に至った要因だと自己分析しています
年金保険料の未納が続くと、まず日本年金機構から「国民年金未納保険料納付勧奨通知書(催告状)」が届きます。さらに滞納が続くと色付き封筒に入った「特別催告状」が届くように。最初は青色の封筒に入り、次に黄色、そして赤(ピンク)と変わり、徐々に色で緊急性を強調します。それでも納付がないと「最終催告状」、それでも納付がないと「督促状」、さらに納付がないと「差押予告通知書」が届き、以降は予告なく、突然、差押え当日を迎えることになります。
普段、郵便物など見ないという山本さんが、初めて日本年金機構からの便りに気づいたのは「赤い封筒」が送られてきたとき。
――なんだこれっ?
と鼻歌を歌いながら封を切ったものの、きちんと中身を確認せずに放置してしまったとか。それから3日後、SNSでたまたま「日本年金機構から赤色の封筒が届いた」という投稿をみて、顔面が真っ青に。近くのコンビニにダッシュしたといいます。
国民年金保険料は、全国の金融機関のほか、コンビニエンスストア、さらにはスマートフォンアプリなどを利用して収めることが可能。そして払い忘れを防ぐなら、預金口座から自動引き落としの手続きをするのが確実です。
日本年金機構によると、2023年、赤色の封筒に入った最終催告状は17万6,779件に送付。督促状は10万2,238件に送付され、最終的に3万0,789件が財産差し押さえとなりました。
差し押さえの対象となる財産には、給料(手取り額の4分の1まで、ただし33万円を超える部分)、銀行預金、不動産、生活必需品以外の動産。また滞納者に世帯主や配偶者といった連帯納付義務者がいる場合、その人の財産も差し押さえの対象となります。また期限からの滞納日数に応じた延滞金の支払いも必要になり、さらに差し押さえが決定されると、信用情報機関に事故情報が登録されます。
さまざまな影響が考えられることから、日本年金機構から色付き封筒が届いた場合は、迅速に対応したいものです。
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