物価高は止まらず、給与は上がらず……そんな状況のなか、急にお弁当男子が増えたり、コンビニで安く済ませたりと、サラリーマンのランチ事情は様変わり。なかには、涙ぐましい努力をしている人もいるようです。
ランチは昨晩の残り物を入れた自作弁当…〈手取り37万円〉47歳サラリーマン、昼に〈2,000円ランチ〉を楽しむ「エリートサラリーマン」に恨み節 (※写真はイメージです/PIXTA)

自作弁当をたいらげる普通のサラリーマンと、2,000円ランチを楽しむエリートサラリーマン

現在、佐藤さんの月収は45万円ほどだといいます。扶養家族が妻のほか、子どもが2人。手取りは37万円ほどだといいます。

 

【月収45万円サラリーマンの手取り額】

■額面…450,000円

■額面…374,744円

(天引き額内訳)

健康保険料…21,956円

介護保険料…3,520円

厚生年金保険料…40,260円

雇用保険料…2,700円

源泉所得税…6,820円

※東京都にて就業と仮定。昨年の収入によっては、手取り給与から、別途住民税が控除される場合がある。

 

――受かればですが、上の子は来年大学生。これから支出も増えるし、我慢するしかないです

ランチ予算500円では、とても外食なんてしていられない……そこで最近は自作の弁当を持参するようにしているといいます。長方形のお弁当箱の8~9割はご飯。そこに梅干を添えるか添えないかは、その日の気分。そして残りのスペースに、昨夜、食卓に並んだおかずを詰めて完了です。

――昨晩はハンバーグだったので、自分の分を3分の2だけ残して、今日詰めてきました

なんとも涙ぐましい努力をしている佐藤さん。「最近はお米も高いでしょ。妻が『そんなにギュギュっと詰めないで。お米も高いんだから」と目を光らせています」と自虐笑い。そんななか、ふと空しく感じるのは同年代のサラリーマンのこんな言葉。

――昼に2,000円も使っちゃったよ

――この辺は高いもんな

佐藤さんが働くエリアは大企業の本社が多く、いわゆるエリートといわれるサラリーマンがあちらこちら闊歩しています。だからでしょうか、このエリアのランチ価格はどこも強気で、ランチに飲み物をつければあっという間に2,000円を超えます。佐藤さんが手作り弁当を持参するのもこんな事情。

――こっちは昨日の夕食を残して弁当を作ってきているのに……なんなんですかね、この差は

サラリーマンの力の源であるランチ。思う存分いただけるように、まずはさらなる賃上げを祈るしかありません。

[参考資料]

株式会社 エミリス『お金に関する夫婦喧嘩についてアンケート調査』

総務省統計局『小売物価統計調査』

 

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