自分たちの意思で子どもを持たない選択をした共働き夫婦である「DINKs」。教育費の負担がない分経済的に有利だったり、子どもがいない分自由だったりと、さまざまなメリットがいわれています。しかし、誰もがそのメリットを享受できるとは限らないようです。
2人で年収1,000万円の〈子のいない夫婦〉穏やかに暮らしていたが…「エヘッ、おじゃまします」と自由奔放な姉の「仰天行動」 (※写真はイメージです/PIXTA)

子のいない夫婦の家に転がり込む、夫の姉

親と同居しつつも穏やかな生活。しかしさらなる珍客がチャイムを鳴らします。

 

――エヘッ、おじゃまします

 

そういってやってきたのは、晃一さんのお姉さん、香織さん(仮名・48歳)。その横には小学生のひとり娘の姿。大き過ぎるスーツケースを2つも持っていて、何やら嫌な予感がします。

 

――どうしたんだよ、姉ちゃん

――旦那と別れるから帰ってきたわ

――えっ、それでなんでここに?

――だってここ、実家じゃない。離婚して実家に戻るって定番じゃない

――いやいやいや、実家は母さんが売ったからないじゃない

 

そんな会話をする晃一さんと香織さん。香織さんとしては「親が住んでいるところ=実家」だといいます。

 

――そう、私は「実家への出戻り」。どこの部屋、使っていい?

 

自由奔放な香織さんは、会社を辞めて海外に行ったかと思えば、突然、フィアンセを連れて帰国。子どもが生まれて少しは落ち着くかと思えば、今度は離婚。話を聞いている限り、原因は香織さんにありそうですが……。とりあえず、晃一さんの書斎として使っていた部屋を明け渡した田中さん夫婦。博美さんとしては、義母ならまだしも、なぜ義姉とも同居しなければならないのか、納得がいくはずがありません。

 

厚生労働省『令和5年 人口動態統計(確定数)の概況』によると、2023年の離婚件数は18万3,814件。そのうち、夫妻の一方が外国人の離婚は8,772件、さらに妻日本人・夫外国人の離婚は2,728件でした。国別にみていくと、「韓国人」との離婚が最も多く、以下、「中国人」「米国人」「ブラジル人」「フィリピン人」と続きます。

 

「夫の実家が私たちの家になるなんて……そんな発想なかった」と博美さん。無下に追い出すこともできず、奇妙な同居生活は続いているといいます。

 

[参考資料]

国立社会保障・人口問題研究所『出生動向基本調査』

株式会社AlbaLink『親との同居に関する意識調査』

厚生労働省『令和5年 人口動態統計(確定数)の概況』