退職金や年金では不十分だが…「なかなか貯蓄も進まない」ワケ
山田さんが特に悩んでいるのは、再雇用後の生活費です。現在の生活費と比較すると、再雇用後の収入では月々の支出をカバーするのは難しいことが分かっています。
「子どもが独立した後は少し楽になるかもしれないが、それでも医療費や老後の住居費など、考えれば考えるほどお金がかかります」
「このまま嘱託社員として働くか、それとも別の職場に再就職するか悩んでいます。でも、年齢が60歳を超えると再就職は厳しいのが現実です。履歴書を書いて、面接を受ける自信が正直ありませんし、企業も高齢者を積極的に採用するわけではないですから」
「退職金や年金だけでは不十分だと思うので、少しでも貯蓄や投資に回して老後に備えるつもりです。でも、現役時代に十分な余剰資金がないと、なかなか貯蓄も進まないのが現実です」
現在、現役世代の税や社会保険料負担は上がる一方です。「給与は上がっているはずなのに、手取りは変わらない」という悩みは、多くの方に共通するものかもしれません。
余剰資金を貯蓄や投資にまわそうにも、まず大した余剰がない…ということもあり得ますが、定年を迎えれば、再雇用後はかなり給与が下がってしまうことがほとんど。厳しい状況ではありますが、なんとかお金の知識をつけ、できるだけ早くから準備しておくことが、再雇用後の生活を安定させる鍵となるでしょう。
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