行政等の支援も活用して負の連鎖を断ち切る
2013(平成25)年子どもの貧困の解消に向けた対策の推進に関する法律では、「国はこどもの貧困の解消に向けた対策を総合的に策定し及び実施する責務を有する」とあります。つまり、教育の支援・生活の安定に資するための支援・保護者に対する職業生活の安定と向上に資するための就労の支援・経済的支援などのために必要な施策を講ずるとなっているのです。
Aさんの家庭のように、ひとり親の場合、子どもにも貧困が連鎖することもあります。現在では、行政機関の支援体制は、たとえば教育であれば、就学支援制度のように無償化が広がってきています。
Aさんは、自分自身の弱さについて反省しつつ、中卒で社会にでたことを悔やんでいます。いまからでもスキルアップし、自信をもって働くことができればと願うばかりです。
<参考>
こども家庭庁:令和4年度少子化の状況及び少子化への対処施策の概況https://www.cfa.go.jp/assets/contents/node/basic_page/field_ref_resources/0ccb3a83-155c-4c5e-888e-8b5cbc9210fe/c6fc81e7/20231220_resources_white-paper_02.pdf
厚生労働省:令和5年賃金構造基本統計調査結果の概況
https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/chingin/kouzou/z2023/dl/03.pdf
独立行政法人労働政策研究・研修機構生涯賃金など生涯に関する指標https://www.jil.go.jp/kokunai/statistics/kako/2019/documents/useful2019_21_p314-358.pdf
三藤 桂子
社会保険労務士法人エニシアFP
代表