かつら、衣装、刀…父親が遺した「謎」の答え
小林さんの父親の書斎から出てきたのは、金や青などさまざまな髪色のかつら、どこで着るのかわからないような奇抜な服、何に使うのかわからないような刀のようなもの……何が何なのかわからない小林さんたちは、しばらく無言になってしまったといいます。
ただ妹が「わかった、これだわ」と発したのを機に、謎はすべて解けたといいます。
――これ、コスプレするためのものじゃない?
かつらや服などと一緒に出てきたのは大量のマンガ。小林さんも知っているようなメジャーなものもあれば、最近の新しいものまで。子どもたち、3人ともマンガやアニメには疎くよくわかりませんでしたが、そのなかのひとつが父親のお気に入りのよう。表紙で描かれているキャラクターの絵を見る限り、かつらや衣装などはそのキャラクターになりきる、コスプレするための道具だったのです。
――お父さん、こんな趣味があったんだ
遺品整理を通じて、父親の意外な一面を発見した小林さんたち。コスプレイヤーの仲間たちと笑顔で写る写真も見つけ、思わずほっこりしたそうです。
――楽しそうね、お父さん
――ねっ、趣味とか何もない人かと思った
――こんな風にも笑うんだ、親父
再び、話に花が咲き、作業は停滞。「どれくらい時間がかかるんでしょうね」と大笑いの小林さん。父親との急な別れではあったものの、小林さんたちは、何とも幸せな時間を過ごしているといいます。
[参考資料]