万が一の備え「できています!」は4割前後
万が一、大病にかかったら。万が一、命を落としたら。万が一……人生における“万が一”に備えることは重要であるものの、忙しい毎日のなかで、ついつい後回しにしがち。
――“万が一”に直面することなど、早々あるわけないし
そんな慢心もあるでしょう。準備万端とは言えない人がほとんどです。
公益財団法人生命保険文化センター『2022(令和4)年度生活保障に関する調査』によると、「生活上、最も不安を感じること」として、自分自身に関する不安で最も多かったのは「自分が病気や事故にあうこと」で18.6%。「自分の介護が必要になること」「年をとって体の自由がきかなくなり、病気がちになること」「老後の生活が経済的に苦しくなること」と続きます。一方で、家族に関する不安で最も多かったのが「家族が病気や事故にあうこと」で11.2%。「親の介護が必要になること」「家族が死亡するようなことが起こること」「配偶者の介護が必要になること」と続きます。
そんな不安に対して、経済的な準備はできているのでしょうか。同調査で準備状況をみていくと、最も「準備万端!」の回答が多かったの「事故などで(他人に)ケガを負わせること」で6割弱。自身や家族の病気、死亡に関しては4割前後に留まりました。
【生活上の不安に対して経済的準備状況】
※数値は「準備ができている」の割合
◆自分に関する不安
・自分が病気や事故にあうこと…44.1%
・自分の介護が必要となること…39.2%
・年をとって体の自由がきかなくなり、病気がちになること…37.4%
・老後の生活が経済的に苦しくなること…15.9%
・自分の不慮の死により家族の者に負担をかけること…40.9%
◆家族に関する不安
・家族の者が病気や事故にあうこと…37.3%
・親の介護が必要となること…17.9%
・家族の者が死亡するようなことが起こること…33.6%
・配偶者の介護が必要となること…35.4%
・交通事故などの事故を起こしたり、相手にケガを負わせたりすること…58.3%
もちろんこのなかには、万が一のことが起きたときに、すぐに対応できるだけの経済力がある、という人もいるでしょう。しかしほとんどの人が、重要性は理解しつつも、準備は後回しであったり、準備ができるだけ経済力がなかったりするのではないでしょうか。