複雑でわかりにくい日本の年金制度ですが、いろいろと「耳にしたことはある」ということがあるでしょう。たとえば「年金は課税対象である」ということ。それに関連して「65歳以上で、年金が年158万円以下であれば税金はかからない」ということも、聞いたことがある人も多いのでは。しかし、年金が158万円を上回っていても税金がかからないケースもあるようです。
年金158万円以上は所得税がかかるはずだが…年金16万円・65歳男性「税金が戻ってきますよ」のアドバイスに歓喜 (※写真はイメージです/PIXTA)

日本人の8割が「老後は年金が頼りです」といっているが…

内閣府の調査によると、老後の生活において「年金頼み」という人が8割。「年金なんて頼らずに生きていく」と力強く宣言する人はわずか1.6%です。

 

Q.あなたは、老後の生活設計の中で、公的年金をどのように位置づけていますか。

・全面的に公的年金に頼る

…26.3%

・公的年金を中心とし、これに個人年金や貯蓄などを組み合わせる

…53.8%

・公的年金にはなるべく頼らず、できるだけ個人年金や貯蓄などを中心に考える

…11.7%

・公的年金には全く頼らない

…1.6%

 

そんな公的年金ですが、制度が複雑でわかりにくいもの。ただ基本的なところは理解しておきたいものです。同じ調査で老齢年金の仕組みなどを尋ねたところ、20歳以上の日本区民全員が国民年金への加入義務がある、という基本的情報の認知度は8割。年金額がそのときの物価等で調整されることの認知度も4割でした。

 

Q.あなたは、「老齢年金」の仕組みや役割などについて以下に記載する内容のうちどのようなことを知っていますか。

・学生を含めた20歳以上の国民は、国民年金に加入する義務がある

…82.0%

・本人の希望により60歳から75歳の間で受け取り始める時期を選択できる

…73.0%

・現役で働いている世代が、年金を受け取っている高齢者を扶養する制度である

…66.8%

・保険料の納付状況に応じて年金額が変動する

…62.5%

・生涯にわたり年金を受給できる

…56.4%

・物価や賃金の変動に応じて年金額が調整される

…42.3%

 

わかりにくいとはいうものの、老後のベースに考えているなら、自分が将来、どれくらいの年金が受け取れるかくらいは知っておきたいもの。そこで確認したいのが「ねんきん定期便」。毎年、誕生月に送られてくるもので、保険料の納付状況とともに、50歳未満であれば「これまでの納付実績に基づく年金額」、50歳以上であれば「今後も今の調子で保険料を納付していくと仮定した際の年金額」が記されています。老後の生活を具体的にプランニングしていくのに役に立つものなので、年に1回、さらりとでもチェックしておきたいものです。