どこまで親が子どもの教育費を負担するか……子どもが大学を卒業するまでと考えている親が最も多いのではないでしょうか。ただ大学在学中、または卒業後に「海外に留学したい」といわれたら、どうしますか? 親が負担すべきかどうかは置いておいて、まずは知りたいのが留学費用の目安。最新調査をみていきましょう。
大学に通う息子、父に「海外留学したい」…「国別留学費用」アメリカ〈月104万円〉、フィリピン〈月42万円〉 (※写真はイメージです/PIXTA)

国別留学費用(月額)…「アメリカ」104万円、「英国」84万円、「フィリピン」なら42万円

文部科学省『国立大学等の授業料その他の費用に関する省令』によると、国立大学の入学金は28万2,000円、授業料は53万5,800円。単純計算、4年間の学費は250万円ほどになります。一方、文部科学省『私立大学等の令和3年度入学者に係る学生納付金等調査』によると、私立大学の初年度納付金は平均135万7,080。文系学部・理系学部でみていくと、文系は平均118万8,991円、理系156万6,262円。4年で卒業できたとしたら、文系学部で407万円、理系学部で551万円かかります。

 

人生の三大支出のひとつに数えられる、子どもの教育費。子どもが大学を卒業したら、子育ても終わり……入学時に「あと4年」などとカウントダウンに入っていたら、大学在学中、または卒業してから、「お父さん、海外留学をしたい」と仰天告白。「自分の力で頑張れ」と突き放すことができればいいのですが、かわいい我が子、「よし、わかった」と頑張ってしまう親も多いのではないでしょうか。

 

そこで気になるのは、海外留学にいくらかかるのか、というお金の問題。

 

株式会社スクールウィズによる『2024年度版 国別・留学費用実態調査』で、主要な留学先のモデル費用をみていきましょう。

 

1ヵ月の留学先のモデル費用*3は、「アメリカ合衆国」で104.12万円、「英国」で84.4万円、「アイルランド」が79.4万円、「カナダ」75.5万円、「マルタ」73.7万円、「ニュージーランド」68.6万円、「オーストラリア」64.8万円、「フィリピン」42.3万円。

 

*3:授業料、学校支払い諸費用、渡航費、滞在費など含む

 

一番人気の「アメリカ合衆国」のなかでも、「ニューヨーク」であれば110.9万円。日本に近い「ハワイ(ホノルル)」が96.6万円と、同じ国(地域)でも年によって多少の差が生じています。

 

もし1年間の留学を希望したら……何とも恐ろしい事実に、立ち眩みを起こすお父さんも続出しそう。かわいい我が子の希望を叶えるかどうか、現実問題、それぞれの家庭の判断となりそうです。 

 

[参照]