多くの人の夢であるマイホーム。人生で一番高い買い物だけあり、ほとんどが住宅ローンを活用するでしょう。お金を借りる際に重要なのは何といっても「信用」で、その点、公務員であれば安心といったところでしょうか。しかし、公務員であれば絶対大丈夫かといえば、そういうわけではなさそうです。
銀行員「残念ですが、あなたには貸せません」…世帯年収1,100万円・2人とも公務員の30代最強夫婦でも、住宅ローン審査に落ちる「まさかの理由」 (※写真はイメージです/PIXTA)

夫婦共に公務員という最強カップルでも「住宅ローン審査」は絶対ではない

――残念ながら、あなたたちには貸せません

 

不動産の営業担当者も太鼓判を押していたのにも関わらず、まさかのローン審査落ち。

 

国土交通省『令和5年度住宅市場動向調査』で分譲マンション購入者に「希望額融資を断られた経験」について聞いたところ、「融資額の減額等をしなければ融資不可」が3.9%、「融資は一切できない」も3.9%でした。マンション購入者の12人に1人は、ローン審査で残念な経験をしています。

 

では、希望融資額を断られた理由とはなんなのでしょうか。最多は「他の債務の状況や返済履歴」で40.0%。「年齢」や「年収」(ともに30%)を上回りました。

 

実際に審査に落ちた場合、「理由は~」と教えてくれることはなく、「たぶん、XXが理由ではないか」という推測になります。ただ金井さん夫婦の場合、心当たりがあったといいます。

 

――実はカードローンの返済を滞納したことがあって(智也さん)

 

結婚する前のこと、うっかり返済が滞ったことがあるとか。気づいてすぐに返済したといいますが、いまだにブラックリストに名前があると推測されます。

 

日本には信用情報機関が3つ。金融機関などがクレジットカードの審査や融資の可否判断を行う際に利用しています。返済が滞るとブラックリストに載りますが、最短でも5年間は情報が残るといわれています。どんなに年収が高かろうが、どんなに安定した職業についていたとしても、ブラックリストに名前があれば、住宅ローンの活用はほぼ絶望的といっていいでしょう。

 

思わぬことで、住宅ローンの活用が難しくなった金田さん夫妻。(いつになるか分かりませんが)智也さんがブラックリストから名前が消えるのを待つか、里美さんが借りられる額で購入できる物件を探すか……人生の選択に迫られています。

 

[参照]

日本トレンドリサーチ『注文住宅の購入タイミングに関するアンケート』

国土交通省『令和5年度住宅市場動向調査』