営業も「夫婦で公務員なら大丈夫」と太鼓判を押してくれたが
持ち家率が6割とも7割ともいわれている日本人。マイホームはいまだに多くの人の夢です。そこで気になるのが、どのタイミングでマイホームを実現するか。果たして“買いどき”はいつなのか、ということです。
日本トレンドリサーチが行った『注文住宅の購入タイミングに関するアンケート』によると、「はじめて注文住宅を購入したときの年齢」で最多だったのは「31~35歳」で21.0%。「36~40歳」18.9%、「26~30歳」16.4%と続きます。
また「なぜ、そのタイミングだったのか」と理由を聞いたところ、最多は「購入資金の目途が立った」で29.3%。「子どもの入園や入学」17.9%、「引越し」14.7%、「結婚」12.9%と続きます。やはり人生で一番高い買い物といわれるマイホーム。購入タイミングとしては、やはり「お金」が一番。もうひとつ、ライフイベントが購入のきっかけになるようです。
金田智也さん(仮名・36歳)里美さん(仮名・35歳)夫婦の場合は、子どもの誕生がマイホーム購入へと突き動かした大きな理由。二人とも公務員で、仕事と育児を両立するのであれば親(祖父母)のサポートは必須でした。そこで里美さんの実家近くに新居を構えようということになったといいます。
ちょうど、実家の最寄り駅近くにファミリー向けの新築マンションが建つということで、モデルルームへ。そこで「二人とも公務員であればフルローンでもいけますよ」と営業担当に太鼓判を押されました。そんなセールストークもあり、購入を決めたといいます。
駅徒歩1分。南向き4LDKで価格は7,800万円。1,000万円の頭金を用意し、ほかは住宅ローンを利用したいと考えています。仮に返済方式は元利均等、金利は0.5%、30年で返済とすると、利息分は524万1,427円。1ヵ月の返済額は20万3,448円となります。
金田家の世帯年収は1,000万円ほどで、返済負担率は22.2%。20%前後が適正といわれているので、現実的なシミュレーションといえるでしょうか。
すでに買った気でいた金田夫妻。しかし、確実と思われていたローン審査に落ちるという、まさかの出来事に直面します。