夏のボーナスは、どうやら過去最高水準らしい。そんなニュースを耳にして、お小遣いアップにも期待が膨らみますが……最新のサラリーマンの懐事情をみていきましょう。
平均ランチ代452円・手取り月28万円…43歳サラリーマン「夏賞与平均85万円」で過去最高も「小遣い増えず」厳しいお財布事情が続く (※写真はイメージです/PIXTA)

物価高でランチ代(外食)が1,000円超え…サラリーマンの3人に1人が「弁当持参」

将来不安や物価高の影響で、「何かあったときのために……」とボーナスは預貯金へと回り、なかなかお財布が潤うことのないサラリーマン。それは、毎日のランチ代にも影響を与えているのではないでしょうか。

 

株式会社リクルート/ホットペッパーグルメ外食総研が今年4月に発表した『有職者のランチ実態調査(2024年3月実施)』では、ランチ代の平均は452円。ただこれは2年連続で過去最高を更新したそうです。ただこれは「給与増」→「お小遣い増」→「ランチ代増」というわけではなく、物価高による値上げの影響が大きいとしています。

 

また項目別にみていくと、「出前、デリバリー」が平均1,368円、「外食店内での食事」が平均1,243円。

 

――ランチ、1,000円超え……

 

とても少ないお小遣いでは毎日、外で食べるのは無理! そこでランチにおいては「自炊、または家族等が作った食事」が最多で全体の31.1%。また「自炊・弁当」の平均は392円で、全体平均をぐっと押し下げています。

 

サラリーマンの3人に1人が「ランチ代はもったいないから」「外で食べるよりも3分の1で済ませられるし」と、お弁当を持参しているわけです。

 

厚生労働省の調査によると、サラリーマン(平均年齢43.6歳)の平均月収は36.4万円。手取りにすると、夫婦と子ども1人の家族で28万円ほどでしょうか。お小遣いが平均3万円に満たないなか、毎日のランチ代の出費もできれば削りたいところ。

 

【年収別サラリーマンの平均月収】

20~24歳:232,200円

25~29歳:271,400円 

30~34歳:307,000円 

35~39歳:344,800円 

40~44歳:380,200円 

45~49歳:406,400円 

50~54歳:428,300円 

55~59歳:440,800円 

60~64歳:372,400円 

出所:厚生労働省『令和5年賃金構造基本統計調査』

 

ボーナスが最高水準。そんなニュースも、いまは聞くだけツラくなるだけ。サラリーマンの懐が温まるのは、まだ先の話のようです。

 

[参照]

一般財団法人 労務行政研究所『東証プライム上場企業の 2024 年 夏季賞与・一時金(ボーナス)の妥結水準調査』

ソニー損害保険株式会社『2024年夏の最新お小遣い事情に関する調査』

厚生労働省『令和5年賃金構造基本統計調査』