夏のボーナスは、どうやら過去最高水準らしい。そんなニュースを耳にして、お小遣いアップにも期待が膨らみますが……最新のサラリーマンの懐事情をみていきましょう。
平均ランチ代452円・手取り月28万円…43歳サラリーマン「夏賞与平均85万円」で過去最高も「小遣い増えず」厳しいお財布事情が続く (※写真はイメージです/PIXTA)

2024年夏のボーナス過去最高水準だが…サラリーマンの8割「お小遣いは増えない」

一般社団法人 日本経済団体連合会によると、大企業の2024年夏のボーナス妥結状況(第1回集計、対象は17業種97社)の加重平均は98万3,112円。前年比4.31%増、比較可能な1981年以降で最高額でした。

 

また一般財団法人 労務行政研究所による『東証プライム上場企業の 2024 年 夏季賞与・一時金(ボーナス)の妥結水準調査』によると、全産業114社の平均金額は84万6,021円。前年比4.6%増で、1970年の調査開始以降、初めて妥結水準が80万円台を上回りました。

 

良い結果となった夏のボーナス。ウハウハの人ばかりかといえば、そういうわけではないようです。ソニー損害保険株式会社が行った『2024年夏の最新お小遣い事情に関する調査』によると、物価高が始まる前の2020年と比較して「お小遣いが増えた!」と回答したのはわずか13.4%。「変わらない」は70.0%、「減った」は16.6%で、8割以上が「お小遣いは増えていない」という、なんとも悲惨な状況。

 

さらにお小遣い額の平均額をみていくと、「男性」は2万9,284円、女性は2万6,186円。さらに年代別にみていくと「20代」が2万9,669円、「30代」が2万4,473円、「40代」が2万9,890円、「50代」が2万6,910円。「30代が最もお小遣いが少ない」となり、30代のお小遣い事情が一段と厳しい状況にあることが分かります。

 

せっかく、ボーナスが最高額と景気のいい話が聞こえてくるのに、どうもそれが反映されないサラリーマンのお財布事情。それは8割以上が、「現在のお金に関して不安がありますか?」の問いに「不安がある」と回答し、物価高に対する金銭感覚の変化を問われた質問に対し「商品などが高いと感じるようになった」と回答していることからも明らか。

 

過去最高額を記録したボーナスをどのように使うか……トップは「預金」で42.4%。「生活費の補填」29.5%と続き、3位に「国内旅行」24.4%、「趣味・娯楽」20.9%がランクイン。円安も重なったからか、「海外旅行」は4.9%で使い道ワースト3位、「ブランド品の購入」は4.1%で使い道ワースト2位でした。ちなみに使い道ワースト1は「クルマやバイクの購入」で3.8%。