近年、就職活動において欠かせない存在となりつつあるインターンシップ。しかし、「とりあえず参加してけば就活も成功する」というわけではありません。そこには、本気で何かに打ち込んだ経験やビジネスに結びつけやすい経験が必要であるといいます。本記事では、実際に長期インターンを経験したトテ ジェニファー麻綾氏の著書『学生がキャリアアップするためのインターンシップ活用術』(総合法令出版)より、一部抜粋・再編集して、学生が長期インターンに参加するべき理由について解説します。 ※記事内容は書籍発行時(2023年11月)のものです。
どこにでもいる普通の学生が“キラキラ一流企業”に入社できる?就活するなら本気で「長期インターン」を経験すべき理由 (※写真はイメージです/PIXTA)

大企業の短期とベンチャー企業の長期、箔が付くのはどっち?

インターンと聞いてどのようなことをイメージするだろうか? 自分の親世代ではインターンという活動は今ほどメジャーなものではなかったと聞く。しかし、近年は学生の間で、特に就職活動の時期になるとひんぱんにこの言葉を耳にするようになった。

 

広辞苑によれば、インターンとは“学生が一定期間企業内で仕事を体験すること。また、その制度”という定義がなされているが、個人的には、“学生が3カ月以上の長期間にわたり、企業内で実践的な職業体験をすること”という表現のほうがしっくりくる。

 

そもそも、インターンには短期と長期の2種類がある。

 

短期インターンとは、言葉の通り数日から数週間程度で行われることが多く、学生の長期休暇に合わせて実施されるケースが目立つ。また、短期インターンが就職活動の選考プロセスに組み込まれているケースもあり、実施形態は多種多様だ。決して短期インターンを非難するわけではないが、企業によってはインターンというよりも会社説明会に近いものも見受けられる。

 

一方で、長期インターンは、数カ月から半年以上の期間で行われることが多く、より実務に近い業務の一部を担当する形だ。中長期的に勤務することが前提となるため、すぐに正社員の横に座りながら業務に携わることになる。

 

仮に、ある企業が短期、長期の両方でインターンを実施した場合に、短期インターンで得られることは長期インターンでも得られる可能性が高いが、長期インターンで得られることを短期インターンで網羅的に得ることは難しいように思う。

 

大企業が行っている、実践的な内容を伴わない名ばかりの短期インターンで満足してしまうよりも、ベンチャー企業の実務に携わる長期インターンに参加するほうが、経験値の向上や、就職活動の際にプラスになる。