【年収別】購入可能な不動産を紹介
前章の表で解説した通り、不動産投資ローンの借入金額は年収以外の項目も考慮されて決定しますが、一般的に借入可能額の目安は年収の7〜10倍とされています。ここでは、以下の年収別に、目安としてどんな不動産が購入可能なのかを紹介します。
- 年収1,000万円の方が購入可能な不動産
- 年収500万円から700万円の方が購入可能な不動産
- 年収300万円や400万円の方が購入可能な不動産
年収1,000万円の方が購入可能な不動産
年収1,000万円の方は、目安として7,000万円~1億円程度の融資を受けられます。購入可能な具体的な不動産は以下の通りです。
- 中古の一棟マンション
- 新築または中古の区分マンション
- 新築または中古の一棟アパート
ここでいうアパートは木造や軽量鉄骨造で2階または3階までの建物を指し、マンションは鉄筋コンクリート造(RC物件)や鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC物件)で3階以上の建物を指します。
1億円の融資が受けられるのであれば、一棟もののマンションも購入できる可能性があります。耐久性が高く、地震や火災などのリスクが低いRC物件や比較的安く購入できて収益性の高い高利回り築古木造物件、複数の区分マンションを保有することも選択肢に入れておきましょう。
また、同じ利回りの物件であっても価格の高い不動産を購入し、その後、数年でローンを返済することで信用や融資額の増加につながります。その結果、より大規模な物件での投資が可能になります。
年収500万円から700万円の方が購入可能な不動産
年収500万円の方は3,500万円〜5,000万円、700万円の方は4,900万円~7,000万円の融資を受けられます。購入可能な不動産は以下の通りです。
- 中古一棟アパート
- 新築または中古区分マンション
一棟アパートは、新築になると物件価格が1億円を超えてしまうことがありますが、築10年程度であれば7,000万円程度で購入できる可能性があります。そのため、年収700万円の方が一棟アパートを投資対象とする場合は中古物件が検討範囲内となります。
年収500万円の方でも賃貸需要の低い地域であれば、中古一棟アパートを購入できる可能性はあります。しかし、物件の構造や立地、管理状態によっては区分マンション投資の方が適している場合もあります。
区分マンションは比較的少額から始めやすく、多くの人が購入を検討します。そのため、高需要で売りやすく、資産の売却価格も比較的安定しやすくなるというメリットがあります。年収500万円の方は、賃貸需要の高い都心のワンルームマンションを購入する方が、賃貸需要の低い地域で中古一棟アパートを購入するよりも良い可能性もあることを覚えておきましょう。
年収300万円や400万円の方が購入可能な不動産
年収300万円の方で融資額2,100万〜3,000万円、年収400万円の方で融資額2,800万~4,000万円が目安です。購入可能な不動産は以下の通りです。
- 中古の区分マンション
- 中古戸建
融資額3,000万円前後であればファミリー向け中古戸建を選択し、安定した入居率を維持するという方法も考えられます。
ただし、近年では融資審査が厳しくなっており、審査条件に年収のボーダーラインを設けている金融機関が多いです。年収のせいで融資が受けられない可能性があることを把握しておく必要があります。