不動産投資といえば高年収の方の資産形成というイメージがあるため、不動産投資ローンの審査に落ちてしまうのではないかと不安になっている方も多いと思います。そこで本コラムでは、不動産投資ローンの審査項目や審査落ちのよくある原因について解説します。不動産投資ローンの審査に通過するポイントも紹介しますので、不動産投資を検討中の方はぜひ最後までご覧ください。

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不動産投資ローンの審査落ちのよくある原因6選

不動産投資ローンの審査で落とされてしまうよくある原因を解説します。審査に落とされる理由は、前述の審査項目の物件の属性と個人の属性に原因があります。

 

物件が法定耐用年数を超えている

不動産には建物の構造ごとに法定耐用年数が定められており、法定耐用年数が過ぎると担保価値がなくなってしまいます。金融機関によっては物件の耐用年数内までしか融資しないことが一般的です。そのため、不動産投資ローンを申し込む際には物件の構造とその耐用年数、築年数に注意しましょう。

 

物件の担保価値が低い

物件の担保価値が低いと評価されると審査が通らないことがあります。

 

金融機関は債務者が不動産投資ローンの返済が出来なくなった場合に備えて不動産に抵当権を設定します。万が一返済が出来なくなった場合には金融機関が不動産を差し押さえ不動産の売却代金から債権を回収します。そのために築年数やその土地の価格、立地などを評価してその物件が売却可能な担保価値があるかを判断し、評価が低いと審査落ちをすることがあります。

 

年収や自己資金が少ない

年収が少ない場合や自己資金が少ない場合は、融資条件が厳しくなる傾向があります。空室が出た場合や収益が想定通りでない場合には家賃収入以外で補填する必要があり、金融機関は物件の属性だけでなく個人の属性も重視します。

 

一般的に不動産投資ローンを組むために必要な年収は700万円といわれておりますが、年収が700万円に満たない場合でも他の条件を満たせば不動産投資ローンを組むことは可能です。以下の記事で不動産投資ローンを組むのに必要な年収や年収別に購入可能な不動産を紹介しています。

 

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勤続年数が短く雇用が不安定

前述のように何かあった場合には家賃収入以外で補填する必要があるため、勤続年数も審査基準の一つとなっています。一般的に現在の職場での勤務が少なくとも2〜3年は必要だとされています。

 

そのため、就職や転職をしたばかりのタイミングは収入が不安定だとみなされる傾向にありますが、金融機関によってはステップアップが明らかな場合などは勤続年数が短くても融資するケースも珍しくはありません。

 

また、派遣社員や契約社員など正社員以外の雇用形態や正社員であっても歩合給の割合が高い仕事の場合には不安定であるとみなされる場合があります。

 

融資時点での年齢が高い

融資時点で年齢が高い場合には定年退職によって収入が減る可能性が高くなるために審査落ちする場合があります。定年時に多くの残債を残したまま給与収入が激減もしくは0になってしまうことになるため、金融機関は定年退職後の返済能力についても審査においては見ています。

 

他のローンや負債が多い

他のローン返済に滞納や延滞がある場合や負債が多い場合、年収が高くても審査に通らない恐れがあります。ローンや負債が多くなると滞納の確率が高いと見なされるためです。一般的に最大融資限度額は年収の7~10倍程度とされており、他のローンも合わせた負債が限度額を超える場合は滞納がなくても審査が厳しくなることがあります。

 

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