株式投資において、お金を「増やす人」と「減らす人」とでは、取引の仕方に明確な「違い」があるようです。ファイナンシャルアドバイザーである長谷川伸一氏の著書『お金の動きに強くなる投資の入口』(総合法令出版)より、詳しく見ていきましょう。
「ダイエットを決意したのに間食」「したくもない夫婦喧嘩」をしてしまう人は〈投資に不向き〉といえる、意外なワケ【投資のプロが解説】 (※写真はイメージです/PIXTA)

ついとってしまう不合理な行動

どんな状況下でも、投資は冷静に判断しなければいけません。

 

しかし、わかっているはずなのに、人はついつい我を忘れて間違った行動を取ってしまいます。ダイエットを決意したのに間食してしまう、夫婦で仲良くしたいのに顔を合わせると言い争ってしまう……。

 

その場の感情に従って実行される、合理的とはいえない行動のことを「不合理行動」といいます。株式投資の世界でもこれに似たような行動を取る人が少なくありません。

 

お金を減らしてしまう人は損失を出したときに、パニックになりやすいものです。損失を一刻も早く取り戻そうと、その日のうちに銘柄を選び、買い注文を入れるのです。たとえ良い銘柄が見つからなくても無理にでも購入しようとします。いわゆる「買い買い病」です。

 

そうなると、冷静さは消えてしまいます。冷静さを欠いてしまっては、上手な取引はできません。さらに、損失を拡大させる結果に終わるのです。

 

お金を増やす人は、このような理屈に合わない行動をしません。

 

たとえ損失が出ても単なる事実ととらえ、冷静な判断を心がけます。良い銘柄が見つからなければ、取引しなければいいだけのことなのです。

 

お金を減らす人は、損失を一刻も早く取り戻そうと、取引せずにはいられず、イマイチな銘柄に買い注文を出してしまいます。

 

大事なのは、「これだ!」と思う銘柄が出るまで冷静に待てるかどうかです。