株式投資において、お金を「増やす人」と「減らす人」とでは、取引の仕方に明確な「違い」があるようです。ファイナンシャルアドバイザーである長谷川伸一氏の著書『お金の動きに強くなる投資の入口』(総合法令出版)より、詳しく見ていきましょう。
「ダイエットを決意したのに間食」「したくもない夫婦喧嘩」をしてしまう人は〈投資に不向き〉といえる、意外なワケ【投資のプロが解説】 (※写真はイメージです/PIXTA)

自信過剰の状態は危険

投資の世界にもビギナーズラックがあります。インターネットで偶然見つけた銘柄、雑誌に取材記事が出ていた会社、そういった「たまたま見つけて購入した株」が上がることがあるのです。

 

あるいは、株価が下がってきた際に、少し買い増ししたところ、株価が持ち直したなど、もしこのようなことが何回か続くと、「自分は天才なのでは」と勘違いしてしまうことがあります。これは、「自信過剰」の状態です。

 

このビギナーズラックは、いずれ「勘違いだった」ことがわかります。根拠のない自信を持っている、それも過剰な場合は状況が悪くなったときに、次の手がなかなか打てません。

 

私の友人にもこれで失敗した人がいます。公開前のIPO株で、数度に渡る高額の利益を得た友人は、ある会社の新規上場にあたって初値(新規上場後はじめてついた株価)を買いにいきました。「大丈夫、この会社は初値から必ず上がるから」、彼は自信過剰の状態になっていました。

 

実際には上場して1週間後、株価は一気に下落し、大損をしてしまったのです。

 

お金を減らす人は、うまくいった取引が続くと、すぐに自信過剰になります。そして、間違った判断をしてしまうのです。

 

しかし、お金を増やす人は勝とうが負けようが、常に冷静に自分の判断基準に基づいて取引をするのです。