社会人1年目の衝撃、社会人2年目のさらなる衝撃
――初めてみた給与明細に衝撃を受けました
そんな新入社員の会話。給与明細を見て、その天引き額にショックを受けるのは、もはやサラリーマンになった際の恒例行事です。
厚生労働省『令和5年賃金構造基本統計調査』によると、大卒新入社員(男性)の平均給与は24万0,300円。手取り額は20万0,012円と20万円を少々上回ります。
【大卒新入社員の額面と手取り】
額面:24万円
手取り:20万0,012円
(内訳)
健康保険料:11,976円
厚生年金保険料:21,960円
雇用保険料:1,442円
所得税:4,910円
――4万円も天引きされている
そんな衝撃から1年ほど経った6月の給料日。再びショックを受けることに。この賃上げの流れのなかで、社会人2年目は1万円ほど給与アップして、月25万円になったとしましょう。手取り額は19万7,376円。
【大卒新入社員の額面と手取り】
額面:25万円
手取り:19万7,376円
(内訳)
健康保険料:13,000円
厚生年金保険料:23,790円
雇用保険料:1,500円
所得税:4,500円
住民税:9,833円
――んっ!? 1年目よりも手取り額が少ない
給与明細をじっくり眺めると、そこで新たなに住民税が天引きされていることに気付きます。住民税は前年の所得を基に税額が決まり翌年に課税。2年目の6月の給与から天引きされるようになります。そのため「社会人1年目よりも手取りがダウン!」ということもしばしば。
「5万円天引きされたくらいでショックを受けていたら、サラリーマン、やっていけないぞ」と先輩サラリーマンのアドバイス。
●20代後半で「額面:月収29万円」になると、「手取り:月22万8,168円」と6万円ほど天引き。
●30代前半で「額面:月収35万円」になると、「手取り:月27万3,593円」と7万~8万円ほど天引き。
●30代後半で「額面:月収41万円」になると、「手取り:月31万8,650円」と9万円ほど天引き。
●40代前半で「額面:月収47万円」になると、「手取り:月35万8,556円」と11万円ほど天引き。
40歳からは介護保険も天引きされるように。ここでは月2,820円ほど引かれるようになります。そして50代後半で、サラリーマンとして給与はピークに。「額面:月収58万円」になると、「手取り:月43万3,082円」と、14万~15万円ほど天引きされます。
給与がアップするごとに天引き額もじわりじわりと増えていき、その分、ため息も増えていく……それがサラリーマンの宿命です。