年上夫が亡くなったときは「中高齢寡婦加算」がもらえる
しかしどんな夫婦であっても、永遠の別れは訪れます。夫は85歳で死去。亡くなる直前まで元気だったこともあり、60歳の妻のショックは大きく、絶望のなかにいたといいます。
――枯れるほど泣きました
――夫なしで、どう生きていけばいいのか
一家の大黒柱を亡くした家族に対する社会保障が遺族年金。亡くなった夫が会社員や公務員で、要件を満たしていれば、妻は遺族厚生年金をもらうことができます。その金額は、死亡した方の老齢厚生年金の報酬比例部分の4分の3。夫は月18万円の厚生年金をもらっていたので、国民年金が満額だとすれば、遺族厚生年金は月8万4,000円ほどに。
自身が年金を受け取るまであと5年。遺族年金と合わせると、月15万円強に。これだけあれば年金だけで暮らすのも現実的。
――あと5年。それまでパートに出れば……
そんな皮算用のなか、さらに「年の差婚」のメリット。夫が亡くなったとき、40歳以上65歳未満で、生計を同じくしている子がいない妻であれば、「中高齢寡婦加算」プラス。その額は年間61万2,000円。つまり遺族年金と合わせて、月13万5,000円になる計算です。これだけあらば暮らしていける……一気に先が明るくなりました。
このようにみていくと「25歳差の年上婚」だったことで、加給年金と中高齢寡婦加算を合わせて、トータル800万円以上もプラスαでお金を得ていたことに。年の離れた年の差婚。年が離れていればいるほど、「年金」という点では得する可能性があります。女性も「夫が25歳年上で良かった」と、思わず感謝を口にしたといいます。
[参考資料]