子どもにとって1年に1回のお楽しみである、年末年始の「お年玉」。いつもは手にすることのできない金額がもらえるため、管理をどうするべきか悩んでいる親世代も多いでしょう。子どもにお金のやりくりを学ばさせ、将来の役に立てるためには、一体どうすればいいのでしょうか? 本記事では、FPオフィスライフ&キャリアデザイン代表の山内真由美氏の著書『FPママの親と子で学ぶお金のABC:13歳からのマネーのレッスン本!』(河出書房新社)から、中学生の子どもに適切にお年玉を管理させる方法について解説します。
中学生になった子どものお年玉、どう管理する?FPママ「親が預かって全額貯金はNG」の理由 ※画像はイメージです/PIXTA

おうちの方へ、アドバイス…

中学生のお年玉、どうしていますか? 

 

子どもたちは、毎月のおこづかいの金額と比べて、はるかに大きな金額を受けとれるお年玉を、早くから楽しみにしています。おおよそもらえる金額を計算して、日々のおこづかいをやりくりしています。親としては、子どもにいくら渡すか、そしてどう管理させるか悩みますよね。

 

金額に関しては、全国アンケート(金融広報中央委員会による2015年の調査)の結果が参考になります。お年玉をもらった相手は「祖父母、親戚、親」の順になっています。受けとった総額は、中学生では、「1万円〜5万円未満」がもっとも多く、6割強です。5万円〜7万円未満と答えた人も約1割います。

 

ちなみにわが家は、両親から1万円、同居の祖母から1万円。実家に帰省したときには、親戚から5000円、母方の祖母から1万円。総額では3万5000円ですが、帰省しない年は2万円となってしまい、買いたいものが買えずに困っていました。今回はあらためてお年玉の由来を伝え、大掃除をすることで、臨時でお年玉を増やしてあげることにしました。

 

[図表]お年玉をもらったら、どうしている?

 

また、「もらったお年玉の取り扱い」は、小学生のうちは「家の人に渡す」「貯蓄する」が圧倒的に多いですが、中学生になると「おこづかいで足りないものを買う」が1位、つぎに貯蓄となっています。「特別なものを買う」と答えた人も2割程度(複数回答)いました。お年玉をもらう前に、事前にルールを決めておきましょう。

 

わが家は、小学生のうちは親が預かって、銀行に預金していました。中学生からはすべて子どもが管理しています。一部を預金し、一部を自分の机に封筒に入れておき、毎月のおこづかいで足りないものを買うときに、封筒から出して使っています。

 

そして、親から見たらムダづかいに見えるようなものを買っていても、なるべく口を出さないようにして様子を見ています。

 

あとから欲しいものができたときに後悔するかもしれませんが、お金の使い方は、失敗から学ぶことも多いはず。逆にお年玉を全額貯金してしまうと、使い方を学ぶ機会が失われてしまうのではないでしょうか。

 

 

山内 真由美

FPオフィス ライフ&キャリアデザイン

代表

ファイナンシャルプランナー、キャリアコンサルタント