「スマホが欲しい」と言われたら?
子「もう中学生なんだから、スマホ買ってくれない? 友達はみんな自分のをもってるよ」
親「みんながもっているから、じゃ買えないな。中学生がスマホをもつ理由をいえる?」
子「スマホが必要な理由はね、子どもだけで出かけるから。友達と駅で待ち合わせするし、塾が終わる時間も遅いし」
親「外出時の連絡手段としてスマホが必要ってことね。動画を見たり、長電話でおしゃべりしたりはしない?」
子「うん、外で動画とかは見ないし、長い時間おしゃべりしないよ」
親「だとしたら、データ量は少なくても大丈夫だね」
子「データ量って?」
親「データ通信量のこと。ギガバイト(GB)という単位で表すよ。メールやLINEで連絡したり、ネット検索ぐらいなら、1GBか3GBのプランで十分。音楽をダウンロードしたり、動画を見るなら20GB以上やデータ無制限というプランもある。もちろん料金は高くなるけど」
子「動画は家でタブレットで見るから、スマホでは見ない。通話も家族と、親しい友達だけだよ。通話のお金もかかるの?」
親「もちろん、通話料はかかるよ。たとえば、30秒22円、1回10分まで定額プラン月額〇〇円とか、かけ放題プラン月額〇〇円などがあるよ。LINEなどのアプリで通話するなら、データ通信量は消費するけど、通話料はかからないよ」
子「アプリで通話?」
親「そう、アプリを通じて友達になっている人となら、アプリで話せる」
子「じゃあ、通話かけ放題プランはいらない。料金はどこもだいたい同じでしょ?」
親「会社によって全然違うよ。たとえば『大手キャリア』と呼ばれる、自分で通信回線をもっている通信会社のスマホの料金は高いの。格安スマホは大手の回線を借りているから、混み合う時間は、通信速度が遅くなる場合があるよ。あと大手の場合は店舗で、手続きや故障の対応もしてくれるけど、格安の場合は店舗がないから、自分でインターネットで手続きが必要になる」
子「メリットとデメリットがあるんだね。高い会社と、安い会社って、どれくらい料金が違うの?」
親「3GBで比べると、だいたい月3000円ぐらい違うよ。セット割引とか、長期利用割引とか、いろんな割引があってわかりにくいけど」
子「すごい違うね〜。3000円あったら、カラオケ1回行ける(笑)」
親「月3000円×12か月、1年で3万6000円。仮に、14歳から84歳までの70年だったら約250万円も違う。差額を運用したら、もっと増えるかも」
子「ちりつも、だっけ?」
親「そう、『ちりも積もれば、山となる』だよ。さすが、ママの口ぐせ、覚えてるね。ウチはサブブランド(大手キャリアの安いブランド)で、パパとママの分のスマホ2台の基本料金と通話料、Wi‒Fi、光テレビ、光電話もセットで加入して月額1万円くらいなの」
子「できれば、1人1台欲しい……」
親「1人で出かけることがあまりないから、妹とふたりで1台で」
子「ちぇっ、しょうがないな」