20坪の狭小住宅、購入の決め手となったのは…
東京、しかも23区内の好立地に夢のマイホームを実現した30代男性。しかし地元の友人には
――20坪……せまっ!
と言われることも。自身も「手を伸ばせば隣の家に手が届く」と自虐的に話します。いわゆる狭小住宅。東京を離れ、どこか郊外にマイホームを実現する、という選択肢もあったといいますが、友人のひと言で「東京×好立地」が最有力候補になったといいます。そのひと言とは?
――売れる場所に家を買え!
田舎の家を相続したという友人。現状の勤務地から考えると、とても住むことはできないロケーション。仕方なく売却……と考えたものの、今のところ買い手がつかず、空き家のままになっているといいます。そんな友人に「郊外に家を買うことを考えている」と話をしたところ、「狭くてもいい。売れるところに家を買ったほうがいいぞ」とアドバイスをされたといいます。
総務省『令和5年住宅・土地統計調査』によると、日本全国にある住宅は6,502万0,700戸。そのうち「空き家」は899万5,200戸で、空き家率は13.8%でした。5年ごとに行われている同調査によると、空き家率は徐々に上昇傾向にあり、人口減少に拍車がかかる今後は、空き家率の上昇もさらに一段高くなるという予想があります。
【都道府県「空き家率」ワースト10】
1位「徳島県」21.24%
2位「和歌山県」21.17%
3位「山梨県」20.47%
4位「鹿児島県」20.44%
5位「高知県」20.31%
6位「長野県」19.97%
7位「愛媛県」19.76%
8位「山口県」19.39%
9位「大分県」19.13%
10位「香川県」18.52%
いずれ、男性の友人のように「家を売りたくても売れない」時代が来る可能性は高い……それであれば「将来、売りたくても売れないと困らない家を買おう」と方針転換。狭くても、高くても、将来売れると見越した場所にこだわったという顛末。
――戸建てなので、マンションよりは子どもが騒いでも気にならない
好立地にこだわったため、やはり狭いなどの犠牲はあったものの、子育てをするには十分だという男性。増え続ける空き家が社会問題となっているいま、「売却のことまで考えて家を買う」というのも、ひとつの考えです。
[参考資料]