会社員であれば「ガチャ」は避けることができない
ゴールデンウィーク明け、誰もが仕事に億劫になっているところ、群馬県の地銀で、25歳の若手社員が自殺、労災認定されていたことが話題になっています。
自殺の原因は配置転換に伴う未経験業務への重圧、そして上司によるパワハラによる複合的なもの。異動からわずか2ヵ月で命が絶たれたことに、多くの人が何ともいえないやるせなさを感じました。そして今回、会社として当たり前とされている「配属ガチャ」と「上司ガチャ」による犠牲という声も。
昨今はスマホゲームでアイテムを引く「ガチャ」になぞらえた表現として「OOガチャ」という言葉がよく使われるようになりましたが、サラリーマンは、まさにガチャの連続。就職し、意気揚々としている新卒社員に待ち受けるのが「配属ガチャ」。これは新入社員が希望する勤務地や職種に配属されるか分からないことを指し、最近は異動による配属の際にも使われることがあるようです。
この配属ガチャ、多くがハズレを引きがち。企業側としては「色々な経験を積んでほしい」とか、「まずは営業として働き、会社というものを知ってほしい」などという思いで、本人の希望とは違う部署に配置。それに対し「希望と違う!」と明らかにモチベーションを下げ、配属1日目で退職を申し入れるケースも珍しくはありません。
また配属ガチャと同じタイミングで起こりがちなのが「上司ガチャ」。希望していない部署でも「上司がいい人だから頑張ろう!」と思えた、というのはよくある話。その反対だと……目も当てられなくなります。今回の不幸については、「土日に上司の家に呼び出され、急に仕事をさせられることもあった」と、友人に漏らしていたとか。「上司ガチャ」というには少々軽すぎるものですが、サラリーマンは上司を選ぶことができず、それにより会社人生が大きく変わることも。
同じように「同僚ガチャ」「部下ガチャ」という言葉も一般化。組織においては人は選ぶことができません。ハズレを引いてしまうのは、もはや運としか言いようがないのです。