何かとマイナスイメージの強い「おじさん」。会社では、できれば「良いおじさん」でいたいものです。そこで知っておきたいのは「どのようなおじさんが嫌われているのか」。30代以下の若手社員の声を聞いてみましょう。
平均月収38万円…若手社員から「本当に嫌い」と言われる「40代以上のおじさん社員」の特徴

知らず知らずにやってない?「おじさんのこんなところがイヤ!」

人間誰もが年をとるもの。「おじさん」と言われるようになるのは仕方がありません。しかしできれば周囲から「良いおじさん」と思われたいもの。そこで一般社団法人おじさん未来研究所が20代以上の男女に聞いた『おじさんの未来に関する認識・意識』から、おじさんのあるべき姿を探っていきましょう。

 

まず「おじさん」への印象。全世代的に意外にも⁉ おじさんへの印象はポジティブな意見が並びます。そのなかでネガティブなのが「疲れてそう」。上からも下からも板挟みで調整役にまわることが多いからでしょうか、とにかくおじさんをみると「疲れてる?」と思いがちのようです。

 

また「かっこういい」よりも「ダサい」、「楽しそう」よりも「つまらなそう」、また「元気」よりも「うるさい」のほうがポイントが高い点にも要注目。このあたりの印象は紙一重だったり、人によって異なる印象を与えたり、ということがありそうです。

 

【全世代が感じる「おじさん」】

1位:経験が豊富

2位:疲れてそう

3位:頼れる存在

4位:優しい・尊敬する

 

【30代が感じる「おじさん」】

1位:経験豊富

2位:頼れる存在

3位:疲れてそう

4位:優しい・尊敬する

5位:かっこいい

 

では30代以下の人たちが抱く「おじさん像に対するポジティブな一面」を整理していきましょう。

 

【おじさん像…ポジティブな要素としての理由】

●優しくて、人の話を聞ける

●ユーモアがある

●毎日楽しそう

●面倒くさい感じがない

●柔軟性があり、新しいものを 受け入れる姿勢がある

●趣味や人生を楽しんでいる

●家族のために自分の人生を生きている

●努力家で、学ぶ姿勢を忘れない

●清潔感がある

 

次に30代以下の人たちが抱く「おじさん像に対するネガティブな一面」を整理していきましょう。

 

【おじさん像…ネガティブな要素としての理由】

●自分が若い頃の価値観を引きずってる

●お酒を飲む • 親父ギャグが多い

●白髪、考え方が古い

●ダメなおじさんのイメージが父

●あまり家族を顧みない

●言うことを聞かない、自分の意見を曲 げない

●世の中からドロップアウトしている

●性格が悪い意味で変わっている

 

おじさんのポジティブな側面、ネガティブな側面、どちらもみていくと、本当に紙一重、という印象。結局のところ、好感のもてるおじさんが周囲にいるかどうかによって、おじさんに対する評価は変わってくるようです。ただできることなら「煙たがられるおじさん」であるならば、「頼りになるおじさん」になりたいもの。そこで30代以下の人たちに「おじさんの嫌だと思うところ」を具体的に挙げてもらいました。

 

【おじさんの嫌だと思うところ】

●過去の栄光にしがみつき、自慢話を繰り返す

● 頑固で、新しい意見や変化に対して柔軟でない態度

●現代の価値観や変化に対して頑固な態度をとる

●自己中心的で、自分の考えや意見を押し付ける

●身体の清潔さや体臭に対する意識が低いと感じられること

●他人を見下すような態度や優越感を示す行動

●周りに対して不快感を与える振る舞い

●一方的な会話や聞く姿勢が足りない

● 弱みや不安を隠して独りよがりになる傾向

 

――やべっ、自分やっているよ

 

年齢とともに、知らず知らずに「嫌なおじさん」の部分が多くなっている……そんな人も多いのでは? 何かと調整役にまわることが多い「おじさん」。仕事を円滑に進めるためにも、少しずつアップデートしていく意識が大切です。

 

[参考資料]

厚生労働省『令和5年賃金構造基本統計調査』

一般社団法人おじさん未来研究所『おじさんの未来に関する認識・意識』