「FX」ではレバレッジをかけることでより大きな利益を狙うことができますが、逆に大きな損失を被る可能性もあります。損失をなるべく出さないようにするには、どうすればよいのでしょうか。本記事では、規制が緩かった2008年ごろにリーマンショックに巻き込まれ、FXで取り返しのつかない損失を出してしまった山上さん(仮名)の事例から、FXで「泥沼」にハマらないために心がけるべき「6つの注意点」をご紹介します。
1,000万円をわずか数日で溶かし、マンションも失った会社員の悲鳴…FXで泥沼にハマらないための「6つの注意点」 (※写真はイメージです/PIXTA)

自分の力量を超えた取引が命取りに

山上さんがFXで大失敗をしてしまった最大の原因は、自分の資金量やスキルに見合わない取引を行っていたことにあります。FXを始めたばかりなのにも関わらず、ほとんどの資産をFXに集中させたうえに、資金に対して出入りの大きすぎる取引をしていたのです。

 

また、山上さんはFX開始当初に資金を2倍にできたこともあり、「勢いだけでトレードしていた」とも語っています。世界中の投資家が参加する為替市場において、山勘頼りの無計画・ノーロジックの取引では、遅かれ早かれ資金を失うことになっていたはずです。

 

当時はまだFXに対する規制が緩かったことも大きかったでしょう。極端に高いレバレッジによって、山上さんの損失は大きく拡大したと考えられます。こういったケースが増えたことで金融庁は規制強化を行い、現在の国内FXのレバレッジ上限は25倍に制限されることになりました。

 

なお、金融庁の規制が届かない海外業者が提供するFXの場合、現在でも極端なレバレッジをかけた取引ができてしまいます。レバレッジに比例してリスクが拡大することを理解して、FX業者は慎重に選ぶことが大切です。

国内FXの規制の歴史と安全性

ここで、国内の個人向けFXにおいて、投資家保護のために行われた主要な規制を紹介します。

 

【国内FXにおける主な規制】

 

・2010年2月 信託保全・ロスカット制度の義務化

 

・2010年8月 レバレッジ規制(上限50倍)

 

・2011年8月 レバレッジ規制(上限25倍)

 

(参考)金融先物取引業協会「FX取引の規制について」

 

2007年以降の相場混乱のなかで複数のFX業者が破綻しましたが、その際にトレーダーの資金が返還されないケースがありました。また、ロスカット(トレーダーの損失拡大時にFX業者が強制的に損失を確定させること)が機能せずにトレーダーの損失が極端に膨らむケースも見られました。これらを受けて2010年2月に、信託保全とロスカット制度が義務化されています。

 

リーマンショックでは、山上さんのように大きな損失を出して生活が苦しくなった人もいたはずです。この背景には、トレーダーのハイレバレッジ志向があったと考えられます。これに対応して金融庁は、レバレッジの上限を2010年8月以降は50倍、2011年8月以降は25倍と、規制を導入しました。これらの規制により、当時と比べて現在の国内FXはリスクが大きく抑えられたといえるでしょう。

 

規制というとネガティブな印象を持つかもしれませんが、規制によってトレーダーが守られていることも正しく頭に入れておきましょう。