糖質制限ダイエットの流行をきっかけに、普段飲むお酒をビールや日本酒といった「醸造酒」からハイボールなどの「蒸留酒」に切り替えたという人も多いのではないでしょうか。しかし、そんなハイボールには意外な落とし穴があると、『肝臓から脂肪を落とす お酒と甘いものを一生楽しめる飲み方、食べ方』(KADOKAWA)著者で医師の尾形哲氏はいいます。詳しくみていきましょう。
「ハイボールは太らない」はウソだった!?…お酒の“糖質ゼロ”に潜む落とし穴【医師の助言】
「ハイボール」は本当に太りにくい?
要注意!ハイボールは「糖質ゼロ」だが“高カロリー”
糖質制限ダイエットの流行から、糖質が含まれるビールや日本酒を避けて、焼酎やウイスキーの炭酸水割りで減量を試みる人が少なくありません。でも、そこには落とし穴もあります。その理由を説明する前に、まずはお酒の種類について解説しましょう。
お酒は、製造方法によって「醸造酒」「蒸留酒」「混成酒」の3つのタイプに分けられます。醸造酒の代表はワイン、ビール、日本酒で、米や麦などの穀物や、ぶどうなどの果実に含まれているでんぷんや糖を、酵母菌を使って発酵させます。そのため、糖質が含まれています。
蒸留酒は焼酎、ウイスキーに代表され、原料を発酵させた液体を蒸留したお酒です。簡単にいえば醸造酒を気体化したアルコールを液体にするため、糖質は残りません。しかし、醸造酒に比べてアルコール度数が高くなります。
混成酒は醸造酒や蒸留酒に、果実や薬草、ハーブ、香辛料を加えたお酒です。
蒸留酒の落とし穴は、確かに糖質はゼロですが、アルコール度数が高いところにあります。市販されている同量のビールとハイボールを比較すると、ハイボールのほうが高カロリーです。
ウイスキー1:炭酸水4の比率で割って自作したとしても、100ml当たり47kcalで、ビールの39kcalを上回ります。