「エンプティカロリー」という言葉をご存じでしょうか。これは「高カロリーにもかかわらず栄養が空っぽ(エンプティ)」という意味ですが、間違えて捉えている人が多いと、『肝臓から脂肪を落とす お酒と甘いものを一生楽しめる飲み方、食べ方』(KADOKAWA)著者で医師の尾形哲氏はいいます。見て見ぬふりをしてしまいがちなお酒のカロリーや肥満・メタボとの関係性について、詳しくみていきましょう。
赤ワイングラス2杯=おにぎり1個分!飲み会1回では…お酒好きがハマる「エンプティカロリー」の落とし穴【医師が解説】
お酒は「4回目の食事」…「エンプティカロリー」の“本当の意味”
エンプティカロリー=“栄養が空っぽ”
お酒はエンプティカロリーという意味をカロリーゼロと誤解している人が多いようです。エンプティは〝空っぽ〞という意味で、高カロリーなのに、栄養は空っぽな食品を指します。まさにその通りで、お酒は高カロリーにもかかわらず、必要な栄養素は兼ね備えていません。
お酒に含まれるアルコールはエネルギー源で、カロリーがあります。純アルコール量1gに対して、約7.1kcalのエネルギー量になります。
脂質1gは約9kcal、糖質とタンパク質は1gで約4kcalのエネルギーなので、同量の1gで比較するなら、脂質よりは少ないけれど、糖質とタンパク質よりも多くのエネルギー量を生む計算になります。
細かい話をすれば、お酒を飲むと体がカーッと熱くなるように、お酒のエネルギーは代謝によって熱になって分解されやすいのも事実です。しかし、太らないとは決して言えません。
ワイン2杯のカロリーは170kcalほどあり、コンビニの普通サイズのおにぎりのカロリーと同等になります。同様に、日本酒なら1合、ビールなら500mlで200kcalに相当します。
「お酒は4回目の食事」と考えるべきで、脂肪を増やす原因です。飲酒後に追い打ちをかけるように締めのご飯や麺を食べれば、太るのは当然ですね。