欲しいものを「得る」ために「捨てる」ものを選ぶ
「年収も、スキルも、やりがいも、働きやすさも、ぜんぶ大事じゃないか。選べません!」
正直なところ、これが本音です。
バリバリの高スキル&経歴を持っている人は別です。きっと一度にすべてを手にすることができる人もいるでしょう。しかし、わたしは経験もスキルもなく努力も苦手なタイプ。
だから、「1回の転職ですべてを得ること」をあきらめました。
不満だらけの現状を脱し、前に進むためには、このダメなわたしを受け入れるしかありませんでした。
「じゃあ、どんな条件を捨てようか?」と考えたときに、わたしは「年収アップ」と「残業の少なさ」この2つを捨てました。
というのも、この条件を外しただけで応募できる求人が圧倒的に増えたからです。
かといって、今の会社より大幅に条件を下げて、たとえば年収200万、残業月100時間となったら、長く働き続けることはできません。
自分が働き続けられる範囲で「妥協ライン」をかなり広げたのです。
年収は今と同じ350万円以上、残業は月40時間ぐらいを目安にしてみました。ただし、なりふり構わず「捨てた」わけではありません。あとから「捨てた条件」も「拾える」自分になろう、こう考えていました。
「行く当てがある人材になる=将来条件の良い会社に転職できるようになる」
きっと、この方程式が成り立つと考えたからです。
企業から「欲しい」と思ってもらえるスキルや経験を身につければ、次に転職するときに応募できる企業の数はぐっと増えるはずです。
つまり、今よりも「選べる転職」ができる。選べるということは、「年収アップ」や「残業の少なさ」などの条件が良い会社も選択できるようになるはずだ、と。
だから、初めての転職では「できることを増やす」を得ようと決めました。
1回目の転職の軸
【捨てるもの】年収や残業の条件
【得るもの】できることを増やす
こうやって、「自分が本当に欲しいものは何か」をしっかり見据えたことで、おのずと「捨てるもの」が見えてきました。
こむたろの気づき:1回の転職ですべてを得ようとするとハードルが上がる
こむたろ
※本記事は『「ちゃんとした自分」をあきらめたら、年収が上がりました。』(大和出版)の一部を抜粋し、THE GOLD ONLINE編集部が本文を一部改変しております。