「こんなにも会社に行くのがつらいなら、転職する…? でも、今の恵まれた環境ですら仕事ができないのに、スキルのないぽんこつな自分を雇ってくれる会社なんてあるのかな」……こんな悩みを抱えて思考停止に陥っている人はいませんか? この悩みを乗り越え、3回目の転職で年収350万円アップを達成した〈こむたろ氏〉が実行したことを、著書『「ちゃんとした自分」をあきらめたら、年収が上がりました。』から一部抜粋してご紹介します。
「今すぐ仕事を辞めたい、でもスキルがないから転職できない。完全に詰んだ…」そんな思考停止から抜け出せる“愚痴吐き出し”テクニック (※写真はイメージです/PIXTA)

同じ悩みを持ち続けるのはラクじゃない

どうにかこの不満だらけの状況から抜け出したい……。そう自分を奮い立たせて転職サイトに登録してみるものの、実際に履歴書を書いたり、求人に応募するなど、なかなか転職活動をするまでに至らず。いざ転職のことを考えようとすると、アレルギーのような拒否反応を起こし、自動的に思考停止状態になっていました。

 

なぜ行動に移せなかったのかというと、「やりたい仕事」や「活かせるスキル」などを具体的に考えると、何も持っていないダメな自分と真正面から向き合わないといけない気がして、こわかったのです

 

だけどだんだんと、ダメな自分に向き合うよりも、現実から目を背けて同じ不満や悩みを持ち続けているほうが、こわいかも……?と思い始めました。

 

この会社に新卒で入社してから3年間、ずっと「つらい」と思いながら働いていました。今ここで動かなかったら、「辞めたい」という気持ちを抱えたまま、この先何年も、何十年も働き続けることになる。そう考えたら、このまま何もやらないでいる方がずっとこわい、そんな気持ちになったのです。

 

そこまでたどり着いて、やっと重い腰を上げることができました。この現状を変えるために勇気をふりしぼり、最初に取り組んだことは、ノートに愚痴を書きなぐってみること。まずは、自分の本音を知る必要がある、と思ったからです。

 

わたしはこれまで、感情を「置いてきぼり」にして、いろんな選択をしてきました。自分が「どう感じているのか」という気持ちにフタをして、「こうしなければ」ということばかり優先して考えていたのです

 

たとえば、

 

・仕事がつらいのは、きっと自分の能力が低すぎるからだ
・自分の能力では、こんな優良企業には二度と入れないだろうから、辞めちゃいけない
・何かしらアピールできるような実績を出さないと転職する資格はない

 

など感情を無視し続けていた結果が、今の苦しい状況を生み出しているのではないか、と。だからこそ、自分の本音を知るために、「こうしなければ」という気持ちをいったん外して、思いっきり素直な愚痴を吐き出してみたのです