FXで損益額を意識することよりも重要なこととは?
確かに損益額を意識することは大切ですが、FXで重要なことは「割合で考えること」です。
たとえば、損切りする価格を設定するときは、自分の資産の何%が目減りする水準で損切りするかを考えます。もちろんFXを行っていくうえで、損益額に対しても割合で考えます。損益額がいくらかという額で考えるのではなく、月初、もしくは年初来から資産増減率を考えるのです。
割合で考えるメリットは、投資額に左右されない成績を表示することができます。どうしても金額で考えてしまうと、投資額によって成績に偏りが出てしまいます。割合で考えることによって、プロトレーダーでも初心者トレーダーでも同じ基準でパフォーマンスを比較することができるのです。
初期投資額が小さい初心者トレーダーは、自分が稼いだ金額ばかりに目が行きがちですが、金額を比較してしまうと無理なトレードを誘発してしまいます。投資額が少なければ損益額もその分小さくなります。心理的に負担をかけずにトレードしていくためには、まず損益を割合で考える習慣をつけていくことが重要です。
正しいトレードを行えば利益はあとからついてくる
今回は、初期投資額が小さい初心者トレーダーがポジション取りを焦ってしまう要因をもとに、割合で考える重要性を解説しました。利確や損切り、トレードの振り返りは、割合を使って考えることが非常に大切です。割合は投資額に関わらず、いつでも平等な数字を出します。割合をもとにトレード戦略をたて、自分のルールに従ってトレードすれば、自ずと利益はついてくるでしょう。
FXで多くの初心者トレーダーが相場から退場してしまう要因は「焦りから生じる無理なトレード」です。焦ってトレードしてしまう原因のひとつが、今回解説した損益額に着目してしまうことでしょう。数字を有効に使い、客観的な分析を心がけることができれば、数ヵ月、数年単位で見て、大きな利益を出すことができるでしょう。
正しいトレードを行なっていけば、利益はあとからついてきます。稼ぐスピードが遅いと悩んでいるトレーダーは、いま一度、正しい数字を用いて自分のトレードを振り返ってみるとよいでしょう。
清水 一喜
株式会社ソーシャルインベストメント
執行役員