仕事が繁忙期で面会に行けず…2ヵ月ぶりに会った父は
後日談として、女性の父親が老人ホームに入居してから、しばらくは仕事が忙しく、なかなか面会にいくことができず、電話やラインで話すばかりだったと女性。事件は、繁忙期が終わり、入居後、初めて父親に面会に行った2ヵ月後。驚いたのが、父親の激変ぶりだったといいます。
――どうしたの、お父さん! なんかすごく痩せたみたい
頬はこけ、顔色はどこかさえず……口うるさかった父親に、まったく覇気が感じられない。どうしたのか、父親に話を聞いたといいますが、最初は何も話してくれなかったといいます。それでも普段の状況を聞いていくと、「東京の人とは話が合わないんだ」とポツリ。
ホームは入居者もスタッフも和気あいあいとした雰囲気。しかし父親は自室に閉じこもり、ほかの入居者とはほとんど口をきかないといいます。最初は、父親も積極的にほかの入居者とコミュニケーションをとろうと努力していたといいますが、これまで住んできた世界が違うのか、とにかく話が合わず、会話に入ることができなかったといいます。そのうち部屋から出るのも億劫になり、食事も喉を通らなくなったといいます。
遠く離れて住む親子。高齢となり、老人ホームへの入居が選択肢になることも珍しくはありません。そのとき、慣れ親しんだ実家(親の自宅)近くのホームに入るか、それとも子の家から近いホームに入るか、大きく二択になるでしょう。
しかし、不慣れな地に引っ越してきた結果、体調を崩したり、病気等が進行してしまったりということも珍しくはありません。特に高齢者は、新しい土地への順応度が、若い人よりも落ちているもの。この近くに住むのが本当に最良なのか、それぞれ異なるでしょうから、しっかりと親子で話し合うことが重要です。
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