年末年始、実家に帰省。せっかくの機会ですから「もし親が亡くなったら」ということも親子で話し合い、準備を進めていきたいものです。何も準備をしていないと、思わぬ事態に巻き込まれるケースも。みていきましょう。
年金10万円〈80代の母〉が逝去…50代の息子、10年ぶりに訪れた「実家の市営団地」で直面する「衝撃的な有り様」 (※写真はイメージです/PIXTA)

立場が逆転…年老いていく親を心配する子どもたち

――子どもの頃は心配ばかりかけたのに

 

そう昔を懐かしみながら、いまは親の心配ばかりしている……そんな人も多いのでは。特に実家から遠く離れて暮らしていると心配は増すばかり。

 

セコム株式会社が全国の30歳~69歳の男女に行った『離れて暮らす親に関する意識調査』によると、「別居している親の暮らし」について「不安に感じる」は86.6%。不安に感じることとして最も多くあがったのが「病気や怪我」で66.1%。「認知機能の低下」47.3%、「車の運転」29.6%、「火の不始末」26.3%、「オレオレ詐欺などの特殊詐欺」25.7%、「会話機会の減少」22.3%、「空き巣や強盗などの犯罪」21.4%と続きます。

 

そんな不安を解消するためにしていることで最も多くあがったのが「連絡の頻度を増やす」で48.0%。親との連絡頻度で最も多いのが「1週間に1回程度」で27.7%。「1日に1回程度」も合わせると、43.8%が「週に1回」は連絡をとってると回答しています。

 

――自分はそんなに連絡していないなあ……

 

そう思ったのなら、ぜひ、すぐに電話でもメールでもしてみたらどうでしょうか。

 

また両親ともに健在であれば不安はそれほどでもないかもしれませんが、どちらか一方が亡くなり、高齢の父、高齢の母が1人暮らしをしているとなると、より心配は深まります。

 

厚生労働省『2022年 国民生活基礎調査』によると、65歳以上の単身世帯は全国で873.0万世帯。夫婦の年齢差、男女の平均年齢から、高齢女性の1人暮らしが圧倒的に多くなっています。

 

【年齢・性別分布「1人暮らしの高齢者」】

70歳未満:154.3万世帯(男79.8万世帯、女74.6万世帯)

70~75歳未満:211.0万世帯(男89.9万世帯、女121.1万世帯)

75~80歳未満:172.5万世帯(男58.9 万世帯、女113.6万世帯)

80~85歳未満:157.7万世帯(男42.4万世帯、女115.3万世帯)

85~90歳未満:113.7万世帯(男26.8 万世帯、女86.9万世帯)

90歳以上:63.8万世帯(男16.0万世帯、女47.8万世帯)